トラックのアウトリガーとは?役割や使い方からユニック車の基礎まで解説

運送業におけるトラックへの積込み・積み降ろしの揚重作業や、建設作業でのクレーンによる揚重作業において一番大事なことは災害ゼロの安全作業です。
アウトリガーはクレーン作業において車両の前後で左右に張り出して、車体をしっかりと支え水平を保って揚重作業を安全に行うことができます。
今回の『豆知識』では、トラックのアウトリガーに注目して、その役割や使い方からユニック車の基礎まで皆様にご紹介したいと思います。

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トラックのアウトリガーとは

トラックのアウトリガーは、積荷・荷降ろしの揚重作業や、高所作業車から張り出したブームの先にあるカゴを安全に動かしたり、強い力でコンクリートを建設現場内に圧送するコンクリートポンプ車をしっかり安定させたりするために、トラックの車体横に張り出したブームを地面に接地し固定させることで車体を安定させる装置です。

・そもそもユニック車とは

ユニック車は、一般的には平ボディタイプのトラックにクレーンを搭載したもので、分類では移動式クレーンの仲間となります。
ユニック車は車両積載形トラッククレーンとも呼ばれます。
平ボディのトラックに小型クレーンとアウトリガーが搭載された車両です。
この「ユニック」車という名称は、もともと古河ユニック株式会社の商標登録なのですが、広く建設現場等で使用されているために、広くユニック車という呼び名が定着しました。
建設資材などを揚重できるクレーンがトラックのキャビンと架台の間に装備されています。
建設資機材を建設現場に運び込むことも、建設現場内での移動を行うことができるのがユニック車です。

・アウトリガーの役割

ユニック車での揚重作業において安全にその作業を行うためにアウトリガーは存在します。
揚重作業時にはクレーンのブームを延ばす前にしっかりアウトリガーを張り出して、車体が水平になるように固定します。
アウトリガーの張り出しは、横方向には手動か油圧で行いますが、設置を行うための上下方向への動作はPTOを利用した動力で行います。
転倒事故防止がアウトリガーの一番の目的であり、作業時におけるアウトリガーの張り出しは労働安全衛生法で義務付けられています。
ユニック車を使用する作業にアウトリガーの存在は不可欠なのです。

・アウトリガーの代表例

①古河ユニック株式会社
ユニックはこの古河ユニック株式会社の登録商標です。
日本におけるユニック・アウトリガーの二大メーカーである古河・タダノ両社の製品に大きな性能の差はありません。

古河ユニックの製品は赤く塗装されています。
古河ユニック株式会社は日本で初めてのユニック車を開発したメーカーです。
1985年無線式ラジコンを導入して、クレーン作業を1人で行えるようになりました。

②株式会社タダノ
タダノは1955年(昭和30年)に日本で初めて油圧式トラッククレーンを開発した会社です。
タダノ製品の名称は「カーゴクレーン」です。
タダノの製品は青く塗装されています。
これまでにイースター島のモアイ像修復プロジェクト、カンボジアのアンコール・トム遺跡西トップ寺院修復作業、京都大学花山天文台存続支援などの社会貢献を多く行っている会社です。

【参考】中古クレーン車の買取相場はこちら

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アウトリガーがあるユニック車の種類

①ハイアウトリガー型
通常のアウトリガーよりも張り出した先のジャッキが長く丈夫に作られています。
重量物の運搬や吊り上げ作業はもちろん可能ですが、ハイアウトリガーにより車体を傾けることによって小型ユンボなど小型の建設機械を積載させることができます。

②キャブバック型
一般的なユニック車です。
平ボディのトラックの場合、キャブと架台の間にクレーンを設置することが機能上においても作業のし易さにおいても一番好ましいですが、このタイプをキャブバック型と言います。

③荷台内架装型
トラックの荷台内にクレーンを搭載したタイプのユニック車です。
簡易クレーンとも呼ばれています。
クレーンの設置によって荷台はその分狭くなってしまいます。
小型車両に多いタイプで造園業や石材店などの作業車両として使用されることがあります。

※関連の過去記事です。是非ご覧ください。
『クレーン車の種類は?種類ごとの特徴や用途を解説』

・ユニック車に必要な免許

ユニック車のサイズによって必要になる運転免許の他に、クレーン作業のための免許・資格が必要になります。

①吊り上げる荷物が0.5t~1t未満の場合
吊り上げ荷重0.5t~1t未満のクレーン運転操作には労働安全衛生法に基づく『小型移動式クレーン運転特別教育』の講習受講が義務付けられています。

②吊り上げる荷物が1t以上5t未満の場合
吊り上げ荷重が1t以上5t未満の場合に『小型移動式クレーン運転技能講習』の修了が必要です。

③吊り上げる荷物が5t以上の場合
実技講習・学科試験を経て『移動式クレーン運転士免許』の取得が必要です。
この移動式クレーン運転士免許は国家資格です。

※関連過去記事です。ご参照ください。
『ユニック車とは?クレーン車との違いや種類・特徴、必要な免許・資格などを徹底解説!』

アウトリガーのセット方法

アウトリガーのセットにはまず周囲を確認して安全作業ができるか確認をしてください。
そして、左右横への張り出しが最大限できるスペースを確保してください。
アウトリガーの最大限の張り出しがセッティングの基本です。
クレーン作業が道路上での場合もアウトリガーは最大限に張り出せるだけのスペースは確保してください。
その際は三角表示板や三角コーンでの後続車への作業表示は忘れないでください。

ジャッキの押し出しは、トラック前輪が浮き上がる手前でタイヤが地上と接する状態で止めて下さい。
アウトリガーを縦に張り出し過ぎた場合、積荷や荷降ろしの際にアウトリガーの接地面が支点となって傾く危険性があるからです。

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アウトリガーを設置する際の注意点

アウトリガーを設置する際の注意点の一つは、ジャッキの設置点における地上の状態です。
軟弱な地盤や、ぬかるんだ状態であればジャッキ接地面より大きな敷板を用意して、足固めをしてからアウトリガーの設置をしてください。
できるだけ平坦な場所にトラックを止めて、作業時は車体が水平状態を保てるようにしてください。

まとめ

扱いやすいユニック車は非常に多くの作業現場を中心に利用されています。
しかしながら、扱いやすさは時には油断を招きます。
ちょっとした作業手順の間違いや怠りが大きな事故に結びついてしまいます。
安全運転を行い、災害ゼロの作業を行い、一日の仕事を終えてください。
トラックファイブは皆様の交通安全と無災害を祈念しています。

トラックファイブはこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。

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