トラックのデジタコ(デジタルタコグラフ)とは?使い方や義務化の内容を解説

今回の『豆知識』はデジタコを取り上げました。

トラックのデジタコ(デジタルタコグラフ)の使い方や義務化の内容を再びご周知いただき、これからさらに広がるであろうデジタコ装着の義務化を前向きにとらえていただければ幸いです。管理者側からの管理目的だけではなく、交通安全につなげドライバーの健康促進のためにもデジタコを活用していただき、この先の2024年問題も乗り切ることを願っています。

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デジタコとは

 

皆さんご存じのデジタコは、デジタルタコグラフの略であり正式にはデジタル式運行記録計と言います。
その正式名称通りタコグラフはトラックの稼働状況を記録します。
当初のアナタコ、アナログタコグラフは1960年代に路線トラックや路線バスで普及しました。
文字通りのアナログのタコグラフは現在も使われているタコグラフです。
時代と共にこのアナタコは進化し、1998年からデジタルのタコグラフであるデジタコは型式認定対象となり、国交省の一連の規定に適合するものと認められました。
タコグラフの運行記録には、『走行速度』『走行距離』『走行時間』等があります。
アナタコから進化したデジタコには、運行記録以外にもGPSやドラレコ等の機能が搭載されているものもあります。

 

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デジタコのタイプ

 

進化したデジタコでは運行記録である『走行速度』『走行距離』『走行時間』ばかりではなく、さまざまな機能が加わっています。
大きく分けると3タイプありますのでご紹介します。

標準型デジタコ

『走行速度』『走行距離』『走行時間』の運行記録とともにドライブレコーダーとの連携が可能なデジタコです。
単機能型デジタコと多機能型デジタコとの中間の機能を持つデジタコです。

単機能型デジタコ

タコグラフとしての必要最低限の機能を備えたタコグラフです。
『走行速度』『走行距離』『走行時間』の運行記録に絞ったデジタコです。
取得情報は少ないもののコストを抑えてデジタコ導入が可能です。

多機能型デジタコ

標準型デジタコよりも充実した機能を備えたデジタコです。
アルコールチェックやアイドリング時間も確認できます。
ドライバーの管理や走行を含めた業務効率化に役立つでしょうが、導入費用が高額になるのが難点です。

 

デジタコとアナタコの違いは?

 

アナタコはアナログ式運行記録計(アナログタコグラフ)の略称です。
円形のチャート紙を使ってトラックの『走行速度』『走行距離』『走行時間』等の運行記録を行います。
しかし、アナタコのチャート紙に残された記録を運行管理者が読み取るのですが、記録情報を読み取るには慣れていなければ時間がかかる作業となってしまいます。
加えて、記録を改ざんすることも可能なのです。
デジタコにはアナタコには出来ない記録の読み取りやすさや、改ざん出来ない記録の正確さ、GPSやドラレコなどと接続が可能であるという大きな違いがあります。
現在では複数の機能を備えたデジタコが主流となっています。

 

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デジタコとドラレコの違いは?

 

デジタコの記録目的は、『走行速度』『走行距離』『走行時間』等の運行記録であり業務改善やドライバーの管理ですが、ドライブレコーダーの目的は交通事故の記録であり、あおり運転や危険運転があればその記録を音声や映像で残す装置です。
根本的に目的が違う二つの車載装置ですが、どちらも重要な存在となっています。
今ではドラレコと連携できるデジタコが標準型となり、ドラレコ搭載型のデジタコもできて車載機器はどんどん進化しています。

 

デジタコの普及率はどのくらい?

 

2021年の公益財団法人日本自動車輸送技術協会による『デジタル式運行記録計等の使用実態調査報告』からデジタコの普及率を知ることができます。
トラック事業所で87.0%、バス事業所で90.8%の普及率となっています(いずれも2021年現在)。
各事業所の導入理由や導入結果を見ると、「事故を減少する」が最も多く、安全に対する高い意識が伺うことができます。
「燃料費を節約する」、「業務の効率化・省力化」といった経営意識による導入も多く、その結果が年々高まる、トラック事業所で87.0%、バス事業所で90.8%という普及率に表れているのでしょう。
デジタコの効能を普及率が示しているのでしょう。

 

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デジタコの正しい使い方

 

デジタコにはいくつかのタイプや、メーカーによる種類がありますが、デジタコ導入が業務の煩雑さにつながってしまうと本末転倒です。
したがってデジタコの使い方はいたってシンプルになっています。
SDカードなどの記録用媒体を装置にセットすれば自動的に記録してくれます。
アナタコのように記録の解析に必要だった経験と技術も不要で、すべてパソコンが行ってくれます。
正しい使い方は、メーカーの説明書に従ってください。

 

デジタコの代表例

 

国土交通省が認定しているデジタコとメーカーの一部を紹介いたします。

①「らくデジ」 トランスアイ
らくデジはトランスアイが提供するクラウド型のデジタルタコグラフです。
SDカードの差し込み・回収が不要です。

②「KITARO×デジタコ」 AXIS
インターネット活用型でクラウド方式のデジタコです。車両の状態を24時間見える化できる点が大きなメリットとなっています。

③「DTS-D1A」 トランストロン(富士通)
LT通信モジュールを搭載することで、インターネットを利用したリアルタイムの情報管理を行なえます。
各車両の運行状況などの分析ができ、業務の向上やコスト削減が可能です。

認定メーカーはその他に、システック、日米電子、NPシステム開発、矢崎エナジーシステム、デンソー、堀場製作所などがあります。

 

デジタコの装着義務とは

 

緑ナンバー(事業用)トラックはもちろんのこと、白ナンバー(自家用)トラックでも貨物自動車運送事業法においてタコグラフの装着が義務化されています。

装着義務があるトラックの例

現在、車両総重量7トン以上または最大積載量4トン以上の緑ナンバーである事業用トラックの全てにタコグラフ(デジタコでもアナタコでも可)の装着が義務付けされています。
法改正前である2014年までは車両総重量8トン以上または最大積載量5トン以上が対象でしたが、2017年に法改正(貨物自動車運送事業輸送安全規則)されて適用車両範囲が拡大されました。
その際、法改正に白ナンバーが含まれなかったために、白ナンバー車両での装着義務範囲は、従来通りの車両総重量8トン以上または最大積載量5トン以上です。

デジタコの装着に違反するとどうなる?

義務付けされているタコグラフの装着を怠れば、道路運送車両保安基準や道路交通法によって運行記録不備、記録義務違反、記録改ざん等の対象となります。
反則金が課されるばかりか、30日間の車両使用停止処分や営業停止などの行政処分対象になる場合もあります。
デジタコを装着していても故障している場合、行政処分は受けませんが、運行記録計不備の違反行為となり、大型車で6,000円の反則金が発生します。

運行記録の保存期間

貨物自動車運送事業輸送安全規則及び道路交通法施行規則において1年間の保存期間が定められています。
そして、この運行記録には労働者であるトラック運転手の労働時間を記録することになっていますので、労働基準法にある3年間の重要書類の保存義務に合わせて3年間の保存をお勧めします。

 

デジタコを使うメリット

 

デジタコはアナタコとは比べ物にならないほどの多くの情報を集めることが出来ます。
その記憶媒体(SDカード)の記憶容量の大きさから多くの情報を記録することも可能です。
『走行速度』『走行距離』『走行時間』の他に、急加速・急減速・急発進等の時間や場所の記録ができ分析して事故防止に役立てることができます。
また、GPSによる位置情報、ドアの開閉、スピードの出し過ぎ、積荷・荷卸し時間、アイドリング時間などを分析することによって燃料の節約に役立てることも出来ます。

効率化された業務ができる

ドライバーにとっては日々の業務である手書きの日報が必要なくなり、運行管理者にとっては各車両の情報はデータで集まり、管理は容易になり、効率化された業務が可能になります。

使い方が簡単

運行管理者にとってアナタコのチャート記録の分析に経験や勘が必要なくなり、ドライバーにとっては運転日報が情報の出力だけで済ませることが出来るようになりました。
アナタコと比較すると業務が簡単になりました。

ドライバーの意識改革

アナタコよりも正確に運行記録が残され、容易にその内容を確認できるのでトラックドライバーにとっても自身の運転を容易に振り返ることが出来ます。
ドライバーの意識改革に役立ち、その事は安全と経費削減につながっていきます。

 

デジタコを使うデメリット

 

どのように捉えるか難しいところですが、一番のデメリットは導入費用かも知れません。
トラック全車両への装着費用はかなりの負担となるかも知れません。

ドライバーの立場から考えると、進化したデジタコからは業務時間ばかりか休憩時間まで分かるわけですから、ストレスどころか「人権問題」に発展する可能性が無いとも言えないでしょう。
AIの進化によってこの難しい問題を解決できる未来のデジタコが登場する日を期待したいものです。

 

デジタコの最新情報

 

コンピューターシステムやAIの進化によって今後デジタコはますます便利になっていくことでしょう。
『走行速度』『走行距離』『走行時間』等の運行記録が本来の目的ではありますが、ドライバーの健康管理を含めた労務管理まで一手に担う複合型デジタコの登場も遠い将来ではないかも知れません。
交通事故を無くし、業務改善に役立ち、すべて企業の営利につながるようなデジタコの登場を期待したいものです。

 

まとめ

 

デジタコの進化が運送業界の今後の進展にプラスの影響を与えれば良いと思います。
運送業界のイメージを変え、若者が集まりやすくなり、環境にも優しい業界にしたいものです。
今後AIとともに進化するであろうデジタコであれば実現可能なのではないかと期待します。

トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。

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