トラックの特殊作業に欠かせない「PTO」とは? 種類や仕組み、注意点を詳しく解説

トラックの特殊作業を支える重要な装置「PTO」をご存じですか? ダンプカーやミキサー車、消防車など、さまざまな作業車に搭載されるPTOは、エンジンの動力を利用して荷台や装置を作動させる仕組みです。作業効率を高め、特殊な業務を可能にする一方、使い方やメンテナンスには注意が必要です。
今回の『豆知識』では、PTOの仕組みや種類、搭載例、注意点を詳しく解説します。トラックの作業能力を最大限に引き出すPTOの役割を、一緒に学んでいきましょう!

 

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トラックのPTOとは?

PTO(Power Take-Off、パワーテイクオフ)とは、トラックのエンジンの動力を取り出して、荷台や装備を動かすための装置です。トラックは走行だけでなく、ダンプカーの荷台のダンプアップ動作、ミキサー車の生コンクリートを硬化させないためのドラム回転、クレーンの重量物揚重操作などの特殊作業が必要な場合があります。
PTOはエンジンの回転力をトランスミッションやフライホイールから取り出し、油圧ポンプやコンプレッサーに伝えることで、これらの作業を実現します。仕組みとしては、エンジンの動力をギアやクラッチで分岐させ、作業装置専用の動力に変換します。PTOがないと、上記のような特殊作業ができないため、作業車には欠かせない装置なのです。
トラックの作業を陰で支えてくれるPTOは安全性や効率性を高めるため、適切な種類や操作方法を選ぶことが非常に重要です。

 

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PTOが搭載されるトラックの例

PTOは、特殊作業を行うトラックに広く搭載されています。ダンプカーやミキサー車、クレーン車など、エンジン動力を利用して装置を動かす車両が代表的です。以下に具体例を紹介します。

 

・ダンプカー

ダンプカーは、土砂や砂利を運び、荷台を傾けて排出するトラックです。PTOはエンジン動力を油圧ポンプに伝え、荷台を上下させるシリンダーを動かします。
たとえば、三菱ふそうのスーパーグレート(ダンプ仕様)では、荷台を最大50度傾ける操作をPTOが支えます。重い荷物を安全に扱うため、PTOの出力が重要で、荷台の上げ下げをスムーズに行えるよう設計されています。建設現場や土木工事で活躍するダンプカーは、PTOなしでは作業が成り立ちません。

 

・移動式クレーン車

移動式クレーン車は、建設現場や工場で重い荷物を持ち上げるトラックです。PTOはエンジンの動力を油圧ポンプに伝え、クレーンのアームやウインチを動かします。いすゞギガのクレーン車では、最大吊り上げ能力10tを実現します。PTOがなければ、クレーンの旋回や伸縮ができないため、作業がストップしてしまいます。
高い負荷がかかるため、PTOの耐久性が求められ、安全な操作が不可欠です。移動性と吊り上げ能力を両立させた車両として、移動式クレーン車は重宝されています。

 

・ミキサー車

ミキサー車は、生コンクリートをミキサーの回転によって硬化しないように、輸送時と現場でも混ぜながら供給するトラックです。PTOはエンジンの動力を利用してドラム(回転槽)を回転させ、生コンクリートが固まらないよう撹拌します。
日野プロフィアのミキサー車では、ドラム容量約8立方メートルを回転させます。PTOがなければコンクリートが固まり、作業が中断します。長時間の回転が必要なため、PTOの安定性が重要です。ミキサー車は建設現場でのコンクリート供給に欠かせない車両で、品質維持に大きく貢献します。

 

・消防ポンプ車

消防ポンプ車は、火災現場で消火活動を行うトラックです。PTOはエンジンの動力をポンプに伝え、高圧で水を放水します。
たとえば、いすゞフォワードの消防ポンプ車では、毎分2,000リットルもの放水能力をPTOが支えます。火災現場では迅速な対応が求められるため、PTOのパワーと即応性が非常に重要です。ポンプの連続稼働にも耐えられる設計がされており、緊急時において頼れる消防ポンプ車です。消防活動の効率を高め、地域の安全を守る役割を果たしています。

 

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PTOの種類

働くトラックの作業によってPTOにはいくつか種類があります。そのPTOの主な種類を紹介します。

 

・トランスミッションサイドPTO

トランスミッションサイドPTOは、トランスミッションの側面に取り付けられたPTOです。エンジンの回転力をトランスミッションから直接取り出し、油圧ポンプやコンプレッサーに伝えます。特徴は、構造がシンプルで取り付けが容易な点です。コストが高くなく、小型トラックにも搭載しやすいPTOです。
注意点として、トランスミッションの負荷が増加するため、過負荷で故障するリスクがあります。走行中は使用不可の場合が多く、主に停車時に作動するため、ダンプカーや小型クレーン車に多く採用されており、荷台の上げ下げや軽い作業に適しています。

 

・フライホイールPTO

フライホイールPTOは、エンジンのフライホイール(クランクシャフトとクラッチの間)に取り付けられたPTOです。エンジン直結で動力を取り出すため、効率が高く、安定した出力が得られます。特徴は、走行中でも使用可能な点で、ミキサー車のように重量のあるドラムの連続回転が必要な車両に適しています。
注意点として、取り付けスペースが限られ、メンテナンスが難しい場合があります。また、エンジンに直接負荷がかかるため、適切な管理が必要です。コンクリートミキサー車など、走行しながら作業する車両に多く搭載されています。

 

・フルパワーPTO(中挟みPTO)

フルパワーPTO(中挟みPTO)は、エンジンとトランスミッションの間に取り付けられたPTOです。エンジンの全出力を直接取り出せるため、大型で高負荷な作業に適しています。特徴は、高い出力と安定性で、大きな油圧ポンプやコンプレッサーを動かせることです。
注意点として、構造が複雑でコストが高く、取り付けスペースも必要です。大型ダンプカーや移動式クレーン車に搭載され、重い荷台の操作やクレーンの高負荷作業を支えます。停車時にエンジンの力を100%必要な特殊作業に使うことができます。
ダンプカーや移動式クレーン車の他にも消防車もこのフルパワーPTOを使用している代表的なトラックです。耐久性が求められるため、定期的な点検が欠かせません。

 

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PTOを扱う際の注意点

PTOの起動方法は主に2種類あります。スイッチ式とレバー式で、車両の設計や用途に応じて使い分けられます。それぞれの特徴を以下で説明します。

 

・スイッチ式

スイッチ式は、運転席のダッシュボードにあるスイッチでPTOを起動する方法です。ボタンを押すだけで簡単に操作でき、初心者でも扱いやすいのが特徴です。電子制御で動作するため、正確性が高く、安全装置(例:エンジン回転数の制限)が連動する場合もあります。
たとえば、いすゞフォワードの消防ポンプ車では、スイッチ式でポンプを迅速に起動。作業の効率が上がりますが、電気系統の故障で動かないリスクもあるため、定期点検が必要です。

 

・レバー式

レバー式は、運転席や車体横にあるレバーでPTOを起動する方法です。機械的に動力を切り替えるため、シンプルで信頼性が高いです。操作感がわかりやすく、力の加減で微調整が可能な点がメリットとなります。
たとえば、三菱ふそうファイターのダンプカーでは、レバーで荷台の上げ下げを操作します。故障が少ない一方、手動操作のため慣れが必要で、誤操作によるトラブルというリスクもあります。

 

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PTOを扱う際の注意点

PTOを扱う際の注意点として、基本的にはフライホイールPTO以外は走行しながら使えません。走行中に使用すると、エンジンやトランスミッションに過大な負荷がかかり、故障や事故の原因になります。
たとえば、ダンプカーで走行中に荷台を上げると、荷物が落下する危険性も加わってしまいます。しかし、フライホイールPTOでは走行しながら使用可能で、ミキサー車がドラムを回転させながら移動する例があります。
また、メンテナンスが重要で、油圧系統のオイル漏れやギアの摩耗を放置すると、PTOが故障し作業途中でできなくなってしまうリスクがあります。定期的な点検と清掃で、トラブルを防ぐことが大切です。

 

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まとめ

PTOはトラックの特殊作業を支える重要な装置です。ダンプカーやミキサー車、クレーン車など多種多様な車両に搭載され、エンジン動力を効率的に活用しています。
種類はトランスミッションサイドPTO、フライホイールPTO、フルパワーPTOがあり、起動方法もスイッチ式とレバー式にわかれます。走行中の使用には注意が必要で、メンテナンスも欠かせません。PTOを正しく理解し、安全に扱い、作業効率を高めましょう。

トラックファイブは『豆知識』で皆様にこれからもさまざまな情報をお届けします。

 

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