トラックの種類にはどんなものがある? 形状や使用用途に分けて解説

 

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はじめに

 

私たちの日常生活から切り離すことの出来ない『トラック』、ひと言でトラックと言いますが、このトラックにはいろんな種類があります。人馬しか動力の無かった産業革命以前から、トラックの前身とも言える荷車は物の輸送から建設時の土砂の運搬、資材の輸送などに使われてきました。そして、輸送手段の種類と言えば陸上輸送と水上輸送、この二種類しかありませんでした。当時、飛行機などを輸送手段として考えることなど、まだ夢の中の話でした。

 

水上輸送での搬送種類はもちろん船舶しかありません。鉄道やトラックの輸送よりも時間はかかりますが、船舶の輸送には『大量輸送』が出来るという大きなメリットがありました。水路の種類には海と河川の二種類がありますが、水上輸送におけるターミナルである港の場所は人間が作り出すわけにはいきません。自然の地形のなか、諸条件からベストのターミナルの位置を決めるしかありませんでした。

 

そしてその港に着いた荷を中心部へ運ぶために鉄道が敷設され、道路が整備されて荷は広範な地域まで届けられたのです。その陸上輸送に用いられる輸送手段は鉄道とトラックしかありませんでした。

 

鉄道は都市部に向かい敷設され、途中に出来た駅には街が生まれ都市の数は増えていきます。鉄道敷設にも都市建設にも多くの種類のトラックが走り回り、多くの種類の建設用重機が活躍しました。出来上がった都市にはたくさんの人間が生活し、その営みには近年私たちが違和感なく使うようになった言葉である『エッセンシャルワーク』に携わるトラックたちも登場してきたのです。

 

私たちが不自由を感じることなく生活するには多くの種類のトラックが無くてはならないのです。

そのトラックにはどんな種類があり、どんなものがあるのかを形状や使用用途に分けてご説明させていただきたいと思います。

 

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物流系トラック

 

 

平ボディ

一般の方でも『トラック』と聞けば一番に想像するトラックは、オープンなスタイルで荷台がフラットの形状の『平ボディ』でしょう。1t車から10t車まであります。運送業のみならず、農業・林業・水産業での小運搬から建設業での資機材運搬までモノを運ぶトラックの種類で言えばこの平ボディが定番です。

 

そして、用途によってアオリを選ぶこともできます。幌の有り、無しも自在です。低床車などの種類も各メーカーは揃えておりモノの積み込み方で選ぶことが可能です。ハードな使用に耐え、様々な使用方法に利用されています。

平ボディは活躍する場所を選ばない、多くのニーズを世の中に持つトラックです。

 

アルミブロック

平ボディの中でもアオリがアルミ製のトラックの種類を『アルミブロック』と言います。使い勝手の良さから人気ある平ボディ、実はスチール製のアオリは非常に重いのです。積載量の多い中型トラック以上のスチール製のアオリの上げ下げは男性の大人一人でも困難で危険でもあります。

 

そして、この軽いアルミブロックは車両総重量から計算される最大積載量を増やしてくれます。厳しい積載荷重オーバーの罰則は誰もが経験したくなく、それでも少しでも多くの荷を積みたいものです。車両重量の軽さからくるメリットは最大積載量の増加ばかりではありません。空車で走る際にはその軽い車重から燃費の良さを求めることが出来る大きなメリットもあります。

 

もう一つのメリットは塩害、風雨などからの腐食に強いことです。

物品の輸送でのトラックへの細かな傷はつきものです。どんなに高品質なペンキを用いても塗装は傷でアオリの地肌をさらけ出します。スチール製アオリの錆びや木製アオリの腐食は防ぎようがありません。そして、ある程度の細かな傷を気にせずに作業が出来なければ作業効率は落ちてしまいます。そのためにもアルミブロックは有能なのです。

 

軽さと丈夫さによる使い勝手の良さ、最大積載荷重の増大、車重の軽さによる燃費の良さの三点がアルミブロックの長所です。

長距離・近距離の輸送業のみならず、農業・水産業での小運搬から建設業での資機材運搬までこのアルミブロックがトラックの潜在能力を最大限に引き出してくれます。

アルミブロックはハードな使用に耐え、様々な使用方法に利用されています。

 

アルミバン

アルミ素材の荷室の載ったトラックの種類を『アルミバン』と言います。

インターネットの個人への普及によって物流は様変わりしてきました。インターネットによる個人の直接購買によって企業間での物の流れは企業から直接消費者のもとへ流れるようになりました。このBtoC時代の到来は商品の種類・量を少品種多量時代から多品種少量時代に変えました。これによって『アルミバン』の価値は大きく上がってきています。

 

平ボディの荷台がアルミの荷室になることで雨風の影響を受けることも無く、運送業の最大のミッションである安全、無事にお客様のもとに荷を届ける作業の精度を向上することが出来ます。少品種多量であれば平ボディの荷台にフォークリフトで平積みをする単純な作業でしたが、多品種少量となるとそういうわけにはいきません。宅配便の小口配送のさまざまな形・大きさの荷物は積みにくさも配送中の荷崩れの心配もあります。そしてアルミはスチールの重量の1/3であることや、腐食のしにくさ、その強度から荷室に向いています。アルミバンは国内外での評価の高いトラックです。

アルミウイング

荷物の積み降ろしがし易いように、バンボディの両側が開くトラックです。開いたときに鳥の翼を広げたような形になるのでウイングボディと呼ばれています。ウイングボディと呼ばれるトラックの種類のアルミ製ウイングのものを『アルミウイング』と言います。

 

全ては作業効率向上のためであり、アルミウイングのトラックは鳥の翼のようにウイングを広げれば直接フォークリフトで荷の積み下ろしの作業が可能です。ウイングを格納すればアルミバンと変わらず積荷の汚れや濡れを防止し、荷崩れを起こすこともない機能的な荷室です。

 

気密性が高く、積荷を風雨にさらすことが無いので引越し業や各種製品の輸送、特に精密機器の輸送に多く活用されています。スイッチ一つで開閉できる軽いアルミ製のウイングの使い勝手の良さとフォークリフトで天井を気にせず積荷を移動させることの出来る機能性の高いトラックです。この『アルミウイング』は平ボディの利点とアルミバンの利点を合わせ持つトラックです。

冷凍・冷蔵車

その名称の通り冷凍・冷蔵装置が付いて、荷台が冷凍庫や冷蔵庫のようになる種類のトラックを『冷凍・冷蔵車』と呼びます。冷凍食品を運んだり、生鮮食品を新鮮なまま運ぶことができます。

 

この原型となる国産冷凍車第一号は第二次世界大戦後の福岡市で難産の末に産声を上げています。駐日米軍基地の福岡市内の駐在員家庭にミルク・パン・アイスクリームを配達して欲しいとのアメリカ軍の要請に大手運送会社は全てさじを投げました。

 

そんな中で福岡市の福岡運輸株式会社がただ1社、手を挙げました。会社を創立した女性社長は冷凍車の将来性を見込みアメリカ軍の中古トラック、冷凍庫を払い下げてもらい矢野特殊自動車と共に苦心して研究開発しました。

 

こんな経緯で低温・定温輸送が可能な現在に至っています。新しいことのスタートにはかならず誰かが血のにじむような努力をしています。そして、トラックによる低温・定温輸送が当たり前になった現在、女性社長のにらんだ通り、冷凍車・冷蔵車は国内ばかりか海外においても需要の高さにつながりました。

 

冷凍車と冷蔵車と二つの種類に分類されます。

冷凍車は低温冷凍車・中温冷凍車と世の中のニーズに応えてその種類は細分化されています。冷蔵車は生鮮食料品以外にも薬品や化粧品、植物・精密機械などの定温輸送に活用されています。世の中が便利になり過ぎた現在、冷凍・冷蔵の定温輸送が当たり前になっています。無くてはならない存在になっています。

 

トレーラーヘッド

トレーラーを牽引する『トレーラーヘッド』。

このトレーダーヘッドに自走機能を持たない『トレーラー』を連結し、牽引して初めてトレーラーはその機能を果たします。合体して初めてトラックの種類の仲間入りのような、トレーダーヘッドです。

 

複数のトレーラーを牽引することも可能で、最大総延長25mの長さで牽引自走が出来ます。大量の荷を積んだトレーラーをピンポイントの目的地に運べることがトレーダーヘッドとトレーラーの強みです。

 

大馬力のトレーダーヘッド、安全性や性能の高さやはもちろんのこと、大量の荷をピンポイントの目的地に運べる利点から今後AIの力によって自動運転による輸送が本格化されます。そのために高速道路等も再整備され、トレーダーヘッドとトレーラーは再評価されていくことでしょう。

 

トレーダーヘッドの多くは後輪しか持たないセミトレーラーを連結することが多く、時には前後輪を持つフルトレーラーを連結牽引します。

これは車軸1本のセミトレーラーは大型車両として扱われ、車軸2本以上のフルトレーラーは特大車として扱われ、高速料金など恒常的にかかる経費が変わってくるからです。

 

トレーラー

『トレーダーヘッド』に牽引される『トレーラー』、自走機能を持たないトレーラーはトレーダーヘッドに連結・牽引されて初めてトレーラーとしてトラックの機能を果たします。

 

トレーラーの主な積み荷であるコンテナは20世紀における最大の発明の一つとされています、この国際統一規格であるコンテナのサイズに従って、道路幅、耐荷荷重、鉄道の軌道幅などが出来上がり、世界の物流は成り立っています。

コンテナ輸送はコンテナを積載するトレーラーに支えられているといっても過言ではありません。

 

トレーラーの多くは後輪しか持たないセミトレーラーです。そして、前後輪を持つフルトレーラーがあります。これは車軸1本のセミトレーラーは大型車両として扱われ、車軸2本以上のフルトレーラーは特大車として扱われる理由からで、その理由によって高速料金など恒常的にかかる経費が変わってきます。

 

国際統一規格で作られたコンテナは20フィートコンテナで全長約6m・全幅約2.45m、40フィートでは全長約12m・全幅約2.45mもの大きさになり通常の平ボディのトラックでは効率よくコンテナを運ぶことが出来ず、そのため専用のトレーラーがあるのです。

 

タンク車

『タンク車』もしくは『タンクローリー』、一般道や高速道路を走っていてもよく見かける種類のトラックです。ガソリンなどの液体ばかりではなく、食品や工業用の原材料であるさまざまな種類の固体・気体の輸送も行う輸送トラックです。

 

環境重視で『モーダルシフト』が叫ばれる中、海外から大量に輸送された原材料や工場で加工された半製品などをユーザーの手元まで鉄道を使って運ぶことは途中積み替えが発生して時間もコストもかかり非効率です。そこで『タンク車』の登場となります。

 

ベース車両は各トラックメーカーのもの、そしてタンクは架装メーカーの日本車両工業、昭和飛行機工業、新明和工業など多くのメーカーが業界内で高品質なタンク車製造を競い合っています。各社の切磋琢磨によってタンク車、タンクローリーの品質は世界でも高水準で国内外での需要の高さにつながっています。

 

積荷は消防法で定義されるガソリン・石油・劇薬類などの危険物、牛乳・飲料水、温泉水や水族館の海水などの非危険物である液体。工業における原材料となるセメント・石炭や食料品である小麦粉などの固体。高圧ガスなどの気体であったりします。

 

積荷の種類は重量のあるものばかりです。その高重量の積荷の荷重を分散させるためにタンクの形状は楕円形ないしは真円形となっています。

 

そして積み込む荷の素材によってタンクの材質も変わってきます。スチール、ステンレス、アルミ合金、FRPとさまざまです。その積荷によって各タンク車、タンクローリーは専用車両となります。

 

建設系トラック

 

ダンプカー

多くの男性は子供の頃にミニカーで遊んだ経験があると思います。そのミニカーの中で人気トラックの車種に『ダンプカー』が必ず入っていました。それくらい認知度の高いダンプは作業車両の種類の中での代表選手と言っても過言ではないトラックです。

 

日本のインフラを作りあげてきた多くの建設工事うち、土石を移動させる土木工事ではこのダンプが無ければ仕事は進まず、建築工事の中でもセメントと練り上げてコンクリートを作る砂を運ぶのはこのダンプです。とにかく重量のある流動物の移動はこのダンプがダントツの一番です。

 

一般的に私たちが目にするダンプは『リアダンプ』と呼ばれ、荷台(ベッセル)を後方に向けて持ち上げ、後方に積載物を排出します。そして側面に荷台(ベッセル)を傾け排出する『サイドダンプ』、リア、サイドの両車の機能を持ち合わせる『三転ダンプ』があります。この自在に荷台(ベッセル)を傾け積載物を排出する特殊なダンプは、狭い場所での荷卸しや交通量の多い工事現場での荷卸しにハードに活躍します。

 

さまざまな産業界での現場作業におけるスーパーマンのダンプはどこででも不可欠な存在なのです。ダンプはハードなあらゆる種類の使用用途に耐え、様々な方法で利用されているトラックです。

 

深ダンプ

『深ダンプ』はアオリが深く作られているタイプのダンプトラックであり、ダンプの種類の一つです。

人気ある深ダンプ、軽くてかさばる物を大量に運搬することが出来ます。そして開放された上部からクレーンなどで一気に積載物を積み込むことの出来る効率性の高いダンプなのです。

 

その積載の便利さから産廃業者によるペットボトルや、木材チップの輸送に用いられ、解体業者が家屋を解体した廃材をグラップルで直接つかみ入れたりします。

 

アオリが深い、というよりも見上げるような高さのアオリを持つ深ダンプにはなんでも積み込めるようなイメージを持ってしまうのですが、その巨大すぎる容量から積載物に制限があります。

 

土砂を運搬するダンプトラックのイメージがあるのですが、この土砂の比重はとても大きいために、この深ダンプでは土砂の積載が禁止されているのです。土砂禁ダンプと呼ばれる所以はそこにあります。

 

土砂の他にもコンクリート類、鉱さい、瓦礫、陶器やガラス、汚泥の積載が禁止されています。これを違反した場合には車両整備命令が下され、従わない場合はダンプ規制法違反で三万円の罰金を科せられます。これは交通違反の反則金ではなく前科として取り扱われる思い罰金刑です。

 

ダブルキャブ

希少な存在の『ダブルキャブ』です。そして、このキャブは『キャビン』の略、普段私たちが目にする座席が一列2ドアのトラックはシングルキャビン、『シングルキャブ』です。そして、『ダブルキャブ』は座席が2列の4ドアタイプです。

 

このダブルキャブの種類には平ボディ、ダンプ車、クレーン付き、消防車などの特殊車両等があり、積載重量も2t車から10t車まであります。人手の必要な引越し業や、作業員も建設資材も積込む必要のある建設業での需要が主です。ハードな使用に耐え、人と荷の両方を積み活躍しています。

 

しかし、このダブルキャブは通常2~3人までのトラックの定員が最大5~7名までに増えてしまいます。後部キャビン一列を増やすことで当然のことながら全車長のなか、1,000mmほどが取られてしまいます。小型シングルキャブトラックの一般的な荷台の長さが3,000mmですから、2/3積載量が減ってしまいます。使い勝手にもよりますがそこがダブルキャブのウィークポイントとも言えます。

 

ただ、このダブルキャブには作業員ばかりではなく、フラットにした雨風をしのげる後部座席に工具類などの大事な積み荷を積むことも出来ます。数あるトラックの種類のなかでもこのダブルキャブにしかできない有効な使い方です。

 

ユニッククレーン車

トラックのキャブと荷台の間にクレーン装置の据え付けられたトラック積載型クレーンを搭載したトラックの種類の名称です。このクレーン付きトラックの総称を『ユニック車』というのはクレーンメーカーの古河ユニック株式会社が日本で最初に製作したからそう呼ばれています。

 

建設現場内での資機材の小運搬に小回りの利くその機動性から使用されることが多いですが、建設業以外でも様々な物の運搬に活躍しています。ピアノ運搬に専用のユニック車があり、ピアノのデリケートさを損なうことなく水平移動させ運搬して2階の部屋への搬入もします。

 

トラックにクレーンを搭載した『ユニック車』です。

その組み合わせで、ダブルキャブの『ユニック車』、ダンプの『ユニック車』などのさまざまな『ユニック車』があり、その用途によって活躍する現場は変わってきます。

 

既存のトラックにクレーンを搭載した『ユニック車』ですから、その走行能力は普通のトラックとほぼ変わることはありません。移動時間はトラックと変わらず、回送車を必要としないことは、作業計画やコスト面から大きなメリットです。農業・水産業での小運搬から建設業での資機材運搬までこの『ユニック車』がトラックの潜在能力を最大限に引き出してくれます。

 

高所作業車

その名の通り、高所での作業を可能とするトラックです。トラック架台に高所作業を可能とする昇降装置を架装したものです。労働衛生安全規則で2m以上の高さでの作業は高所作業とされ、高所作業の際にはそれなりの準備が必要となります。それを解決するのが数あるトラックの種類の中でもこの『高所作業車』だけです。

 

屋内外での電気工事、高所看板の工事や点検、トンネル内壁の劣化点検、橋梁の点検などの幅広い作業で活躍しています。

足場の架設の時間や費用を省略することが出来、自走可能なトラックの小回りを利用して狭小な現場での作業においても高所作業車の実力は発揮されます。

 

高所作業車には作業員一名用のものから複数名用のものまで、そしてクレーン方式のブーム式のもの、作業床が垂直に上下するだけの垂直昇降式のものがあります。クレーン方式の高所作業車はそのブームによって横への可動域は広がりますが、垂直昇降式の高所作業車は固定されたその場所上下移動だけとなります。作業の内容によって最適の高所作業車を多彩な種類の高所作業車の中から選べます。

 

高所作業車二大メーカーであるアイチコーポレーションの『スカイマスター』やタダノの『スカイボーイ』の名称の方が世間では通っているかも知れません。高所作業車は全国での日夜を問わないハードな使用に耐え、様々な使用方法に利用されているトラックです。

 

穴掘建柱車

トラックの特殊車両の種類の中でも用途範囲がかなり狭いかなり特殊な『穴掘り建柱車』です。しかし私たちの生活に欠かすことの出来ない非常に有能な穴掘り建柱車です。私たちの日常生活のインフラで欠かすことの出来ない電柱の建柱を行うためにトラックを架装した穴掘り建柱車です。

 

この穴掘り建柱車が登場するまでは人間の手堀りで行っていました。15mの電柱の1/6以上(2.5m)、15m超は2.5m以上を地中に埋めて建柱をするルールがあります。想像していただければわかるように人力での狭小範囲で2.5mもの掘削は非常に大変なものでした。穴掘り建柱車の登場で作業員の労力は改善されました。

 

電信柱を建てるための掘削スクリューを装備したクレーン車とイメージして下さい。各メーカーのベース車両に専門架装専門メーカーが掘削スクリューとクレーンを架装します。

架装メーカーはタダノとアイチコーポレーションです。それぞれタダノは『ポールセッター』、アイチは『ポールマスター』と呼び名を付けています。

 

地面を人間の背丈より深く掘る掘削機の日々の点検は大変重要なポイントです。そして、『穴掘り建柱車』は建て方ばかりではなく電柱の引き抜きもします。その時クレーンにはかなりの負担がかかるので定期の点検は欠かせません。

 

ミキサー車

建設工事でなくてはならない生コンクリートの搬送を行うトラック、『生コンクリートミキサー車』です。生コンクリートはセメントと骨材と呼ばれる砂や砂利を水で混ぜ合わせて、それを固めたものです。生コンクリートが工場で製造されるようになるまでは建設現場において人間の手でセメントと骨材を練り合わせて作る『現場練り』という方法がとられていました。しかし、この現場練りはその実施回ごと、現場ごとに出来上がるコンクリートの品質が変わってしまうのです。

 

日本では1924年に東京で初めて生コン製造工場が出来ました。東京コンクリート工業の業平橋工場、今のスカイツリーが建設されたのはその跡地です。その後、日本全国に生コンクリート工場は建設され、均等の高品質を保つ生コンクリートが製造できるようになりました。工場で出来上がった高品質の生コンクリートの品質を守り、現場に搬送するトラックが現在私たちが街中でも目にするミキサー車です。

 

品質を落とさないために生コンには定められた時間、生コン打設終了までの時間を外気温が25℃未満のときは120分、25℃以上の時は90分と定められています。

そのためには生コン工場が一定地域内に必要で、生コンクリート車はトラックの中でも一回の走行距離の短いトラックになります。

 

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エッセンシャルワーク系トラック

 

消防車

『消防車』を知らない人はいないでしょう。日本の消防車は世界レベルで見ても優秀なエッセンシャルワーク系の種類のトラックです。時代とともに人は都市部に集中し、限られた土地を最大に活用するために建物は高層化して日夜生活は営まれます。産業も時代とともに複雑し工場が林立し二十四時間稼働しています。そんな中、どんなに防火・防災対策をとってもヒューマンエラーはあり、人災ばかりか天災も避けることはありません。ひとたび起こってしまった事故や、火災の鎮火は人間の手におえないものとなってきました。

 

これらの事故や火災、災害に対応すべく消防車の研究・開発は進み日進月歩で消防車は進化しています。各メーカーの切磋琢磨によって消防車の品質は世界でも高水準で日本の国内外での需要の高さにつながっています。火災や災害に応じて多種多様の消防車が存在しています。

 

現場到着後すぐに消化活動の出来る『水槽付消防車』、通常の消防車である『ポンプ車』は防火水槽の水を消化栓から吸い上げて放水します。油火災・化学火災に対応する『化学車』、50m以上の高所にも対応する『はしご車』、消火ばかりではなく多目的に対応可能な『多目的消化ポンプ車』、消化・救援活動に必要なさまざまな資機材を積んだ『救助工作車』、航空機火災専門の『空港用化学車』など時代のニーズに応えてさまざまな消防車が生み出されています。そして、マンパワーを必要とする各種類の消防車はダブルキャブのトラックが使われることが多いです。

 

バキューム車

下水道の普及率がその国の都市基盤の整備状況を示す一つの指標ともなっています。日本の普及率は約80%です。戦後から高度成長期にかけて、まだ下水普及率が低かった頃に各家を定期的に回って活躍していたのがこの『バキュームカー』です。そして今なお、下水道未整備の20%の地域では『バキュームカー』が活躍しています。

 

英語のVACUUM(バキューム)の意味は真空です。『バキュームカー』はその名の通りベースのトラックに架装されたタンク内を真空に近づけ、タンクにつながったホースでし尿を吸い上げる、し尿吸上車です。

日本国内で100%の下水普及は不可能です。山奥での居住地域、世帯数の少ない離島などでは下水敷設の費用対効果を考慮するとなかなかハードルが高すぎるのです。この先も国内でバキュームカーの活躍する舞台は残っています。

 

消防車の架装メーカーとして有名なモリタがバキュームカーの80%以上を世の中に送り出しています。荷台にタンクとホースそれからポンプを積んだ単純な構造の特殊車両の種類に分類されるトラックです。

 

各家庭のし尿槽、浄化槽から吸い上げたし尿はタンクに回収して下水処理場に運搬します。世界一のメガシティー東京と言えども下水普及率は100%ではありません。日本国内でも必ずどこかに需要のあるトラックであるバキュームカーです。

 

パッカー車

日本に住んでいれば誰でも必ず目にする『パッカー車』です。一般的には『ゴミ収集車』、『清掃車』、『塵芥車』と呼ばれている種類のトラックです。

パッカー車がなければ私たちの衛生的な毎日の生活は成り立ちません。

そんな当たり前の日常を作ってくれているパッカー車に頭は下がるばかりです。

 

私たちの生活や経済活動における各家庭や各生産施設から排出される廃棄物は地方自治体ごともしくは広域での共有施設としての『清掃工場』で焼却処理されています。環境問題が重視される現在の清掃工場は私たちに有害なガスや廃液などの害を与えることは無く、むしろ余熱利用で温水施設や温浴施設などで地域に還元をするのが当たり前になっています。

 

しかし、『嫌悪施設』として清掃工場の設置場所に関しては誰もが自分の住む地域には迎えようとしません。そしてどうしても遠隔地での設置となってしまうのです。その遠隔地にある清掃工場へいかに効率よく大量の廃棄物を運搬するか、パッカー車がその実力を発揮するのです。

 

パッカー車が効率よく大量の廃棄物を清掃工場へ運べるのは強い『圧力』の力です。

大量の廃棄物を運ぶためパッカー車内に積込んだ廃棄物を圧縮します。その圧縮方法と、圧縮により出てくる廃棄物の汚水を処理する方法をメーカー各社は開発を行い、独自のパッカー車を産み出しています。

 

ベース車両は各トラックメーカーのもの、そして架装メーカー大手のモリタ、新明和工業、極東開発工業、富士車輌など多くのメーカーが業界内で高品質な『パッカー車』の製造を競い合っています。各社の廃棄物の圧縮・減容の方法はプレス方式・巻き込み方式・荷箱回転方式の三種類です。

 

各社の切磋琢磨によって『パッカー車』の品質は世界でも高水準で、国内外での需要の高さにつながっています。『パッカー車』は廃棄物ばかりでなく造園業者によって街路樹の選定・伐採によって出た枝葉を走りながら回収するなどの他の用途でも使われています。

 

最後に

 

世界に誇る日本のトラックメーカー各社のトラックに、これも世界における高性能高品質を納める架装メーカーの技術が合わさり多くの種類のトラックが世に送り出されて、日本中、世界中で活躍しています。

 

物流系、建設系、エッセンシャルワーク系と三種類にトラックを分けてご紹介させていただきました。脱炭素社会を目指す日本、世界においてこれらの種類のトラックもこれまでの歴史に無いような大きな変遷が待っていることと思います。

 

各種類のトラックがEV(電気自動車)やFCV(燃料電池自動車)に変わろうと私たちの生活に不可欠なこれらのトラックはその用途に合った動力を選びこの先も私たちの生活を支えていってくれることでしょう。

 

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