
トレーラーヘッド(トラクターヘッド)とは? 種類・価格・免許まで徹底解説
トレーラーヘッド(トラクターヘッド)とは、自走できないトレーラーをけん引するパワフルなトラックです。今回の『豆知識』ではこのトレーラーヘッドの種類・価格・免許まで徹底解説します。
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目次

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トレーラーヘッド(トラクターヘッド)とは?
トレーラーヘッド(トラクターヘッド)とは、大型トレーラーをけん引するための専用車両です。エンジンと運転席を備えていますが、荷台はなく、後部にトレーラーとの接続に使う連結装置(カプラー)を搭載しています。トラックと違い、荷台部分(トレーラー)が分離可能なため、さまざまな種類のトレーラーをけん引して運用することができます。
海外では「トラクタ」とも呼ばれ、日本では「トレーラーヘッド」と呼ばれることが多いです。トレーラーの先頭となって走行するので「ヘッド」とも呼ばれています。主に物流や建設業界で使われ、重量物や大量の貨物を運ぶのに適しています。
・トレーラーヘッドの特徴
トレーラーヘッドの大きな特徴は、荷台がないことです。けん引するトレーラーを付け替えることで多様な積荷の輸送に対応できる大きな特徴を持っています。エンジン出力は300~500馬力と強力で、重いトレーラー(20t以上)もけん引可能です。
連結部分のカプラーとトレーラーのキングピンで接続し、旋回時にはこの部分が回転します。ブレーキはフットブレーキ、トレーラーブレーキ、排気ブレーキなど複数装備され、安全性が強化されています。
キャブは広く長距離走行向けに快適な設計(ベッドや多数の収納付き)が施されています。また、燃費効率や耐久性も重視され、50万km以上の走行が可能なモデルもあります。そして、このトレーラーヘッドには、シングル(後輪1軸)とダブル(後輪2軸)があり、用途に応じて選択されます。
・トレーラーヘッドの用途
トレーラーヘッドは、重量物や大量の貨物を効率よく運ぶために使われます。主に長距離輸送での使用が多く、物流業界ではコンテナや工業製品を、建設業界では重機や資材を運搬します。
たとえば、港から中継基地へ船舶でコンテナを運び、そこからまたトレーラーに積み替えてエンドユーザーに向けて輸送します。建設業においては公道を自走できない大型重機の回送をしたりします。
トレーラーヘッドはけん引するトレーラーの付け替えによって、さまざまな積荷に柔軟に対応できるため、輸送効率が向上し、昨今のドライバー不足対策や環境負荷軽減にも貢献することができます。
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トレーラーヘッドの種類
トレーラーヘッドは、後輪の軸数で「シングル」(1軸)と「ダブル」(2軸)に分けられます。シングルは長距離向き、ダブルは重い積荷や悪路に適しています。このシングル、ダブルのトレーラーヘッドを紹介します。
・後輪が1軸の「シングル」
シングルタイプのトレーラーヘッドは、後輪が1軸(デフ1つ)の構造になっています。メリットは、車両重量が軽く、燃費が良い点です。車体が短いため小回りが利き、走り出しがスムーズで高速道路での長距離走行に適しています。たとえば、コンテナ輸送などで活躍しています。
シングルは車両重量が軽く、軸数が4軸で高速料金の「大型車」区分に収まり高速料金を安く済ませることができます。
デメリットは、けん引能力がダブルより低く、重い積荷や悪路では安定性が劣ることです。積荷の重心位置が前方に偏ると操縦が難しくなり、特に左右の揺れを起こしやすい液体運搬(タンクローリー)には不向きです。積載量はダブルに比べ少なく、最大20t程度が一般的な積載量になります。
・後輪が2軸の「ダブル」
ダブルタイプのトレーラーヘッドは、後輪が2軸(デフ2つ)の構造になっています。メリットは、けん引能力が高く、最大25t以上の重い荷物も運べることです。
駆動輪が多いため、接地抵抗が少なく、未舗装路や雪道での走破性に優れています。クローラータイプの大型重機運搬や重量物輸送に適しており、安定性が高い車両です。
デメリットは、車両重量が重いため、燃費が悪くなる点です。車体が長くなるため小回りが利かず、高速道路での走行性能がシングルより劣ってしまいます。
また、車軸数が多くなり、高速料金が「特大車」になってしまうこともデメリットの一つに数えることができるかもしれません。タイヤやメンテナンス費用も高くなってしまうため、ランニングコストが増加する傾向があります。
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トレーラーヘッドに牽引される「トレーラー」とは?
トレーラーは自力での駆動力がなく、トレーラーヘッドにけん引されて初めて動くことができます。さまざまな積荷に対応するためにトレーラーの種類は複数あります。トレーラーの種類を紹介します。
・トレーラーの種類
トレーラーの種類は大きく3つに分けられます。
・セミトレーラー
セミトレーラーの外見上の特徴は後部車輪しかないことです。車体の前部はトレーラーヘッドに支えられる構造となっています。セミトレーラーは、日本での主流のトレーラーで、最大積載量20t前後となり、小回りが利きやすいという大きな特徴を持っています。
・フルトレーラー
フルトレーラーは前後に車軸があり、自立可能な構造になっているのが外見上の特徴です。全長25mまで対応でき、大量輸送に適しています。しかし、その長い形状からバック操作が難しいことも特徴となります。
・ポールトレーラー
ポールトレーラーは長尺物の積荷(例:鉄道車両やロケット、コンクリートの橋桁など)を運ぶことに特化したトレーラーです。積荷に応じて長さを変えることができるという特徴を持ちます。
連結全長は最大40mにもなります。用途や積載量に応じて選択され、物流業界や建設業界で活躍しています。
・運ぶものによって異なるトレーラーの形状
トレーラーの形状は運ぶものによって異なります。さまざまなタイプのトレーラーがあります。
・平ボディ:オープンで平らな荷台タイプ
平ボディは木材や資材などの長尺物に適し、屋根がないのでクレーンでの積み下ろしが簡単です。
・ウイング:側面が開閉する箱型タイプ
ウイングは側面が開くため、フォークリフトによる積荷の出し入れが効率的に行えます。精密機器や、パレット輸送などのさまざまな積荷の輸送に使用されています。
・ダンプ:荷台が傾く構造タイプ
ダンプは土砂や砂利を運び、傾けて排出するので建設現場で活躍しています。一般的なダンプより積載量が多いぶん、効率的な輸送が可能になります。
・冷蔵冷凍車:温度管理可能な箱型タイプ
冷蔵冷凍車は食品や医薬品を温度管理して運び、食品の鮮度や医薬品などの品質保持が可能となります。一度に積荷の温度管理を行い、効率よくデリケートな輸送ができます。
・タンクローリー:円筒形のタンクタイプ
タンクローリーは燃料や化学薬品などの液体を運搬。
・ローローダー:低床で重機運搬用タイプ
ローローダーは低床設計で、大型重機や建設機械を安全に運ぶことが可能です。重機の自走での積込み、クレーンによる大型機械の積込みが可能で、効率的な輸送を実現します。
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トレーラーヘッドの牽引能力の確認方法
トレーラーヘッドのけん引能力は「第5輪荷重」で確認できます。第5輪荷重とは、トレーラーヘッドのカプラーとトレーラーのキングピン(連結部)にかかる荷重のことで、トレーラー前部の重量を支える能力を示します。車検証に「最大積載量30,000[10,000]kg」と記載されている場合、30,000kgがけん引可能な総重量、[10,000kg]が第5輪荷重です。
シングル(後輪1軸)では最大11.5t、ダブル(後輪2軸)や3軸車では20~25tが一般的な能力です車検証をチェックして、用途に合うトレーラーを選ぶことが重要です。過積載は違法行為となるため、十分な事前確認が必須です。
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トレーラーヘッドの運転に必要な免許
トレーラーヘッドの運転に必要な免許を紹介します。トレーラーヘッドのみでは貨物車両としての機能は果たせず、トレーラーをけん引して初めて本来の仕事ができるということを理解してください。
・トレーラーヘッドの運転には「大型免許」が必要
トレーラーヘッドは車両総重量11t以上、最大積載量6.5t以上の大型車になりますから、運転には「大型免許」が必要となります。ただし、大型免許だけではトレーラーのけん引はできません。
けん引はせずにトレーラーヘッド単体を動かす回送業務のみであれば可能です。実務ではトレーラーをけん引して荷物を運ぶことが主な仕事なので、「けん引免許」も必ず必要になります。大型免許とけん引免許、両方の免許を持つことで、トレーラーヘッドをフル活用することができます。
・トレーラーをけん引するには「けん引免許」が必要
トレーラーをけん引するには「けん引免許」が必須です。けん引免許は、車両総重量750kgを超えるトレーラーをけん引する際に必要な免許で、大型免許とは別です。けん引免許がないと、トレーラーヘッド単体の運転しかできません。
けん引には特殊な技術が必要で、急ブレーキ時の「ジャックナイフ現象」など事故リスクが高いため、けん引免許という技術を証明する証が必要になるのです。750kg未満のトレーラーなら不要なのですが、実務では750㎏を超えることがほとんどのため取得が推奨されます。
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トレーラーヘッドの新車・中古車価格の相場
ここではトレーラーヘッドの新車・中古車価格の相場を紹介します。
・新車の価格相場
トレーラーヘッドの新車価格相場は、2025年5月時点でシングルタイプ約2,000万円~2,500万円、ダブルタイプ2,200万円~2,700万円です。
例として、日野「プロフィア」(シングルタイプ)は約2,100万円からです。価格は仕様やメーカーで変動します。
・中古車の価格相場
トレーラーヘッドの中古車価格相場は、2025年5月時点で約100万円台~1,400万円です。年式(2010年~2020年)、走行距離(10万~90万km)、状態で大きく変動します。
低走行車のほうが価格は高くなりますが、旧型や高走行車でもそこそこの価格で取引されています。ダブルタイプや人気モデルであること、市場の車両不足が価格を押し上げています。購入時は整備履歴の確認がとても重要になります。
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トレーラーヘッドの主要メーカー
トレーラーヘッドの主要メーカーは、いすゞ自動車(ギガ)、日野自動車(プロフィア)、UDトラックス(クオン)などです。いずれも物流業界で信頼は高く、トレーラーヘッドをはじめとする高性能な車両を提供しています。
・日野自動車「プロフィア」
日野自動車の「プロフィア」は、大型トレーラーヘッドとして物流業界で高い評価を受けています。特徴として、燃費性能に優れた9リットルエンジンを搭載し、最新のクリーンディーゼル技術で環境負荷を低減しています。
自動ブレーキや車線逸脱警報などの先進安全装備が充実し、長距離輸送での安全性と快適性を追求しています。
キャブは広々としており、ドライバーの疲労軽減を考慮した設計が施されています。2025年時点の最新モデルでは、ハイブリッド技術の導入が進み、燃費が従来比で約15%向上。耐久性も高く、50万km以上の走行に耐える堅牢さが強みです。
日野自動車は、トヨタの連結子会社として培った信頼性と、グローバルな展開力を強みとして持っています。高いエンジン性能とアフターサービス網の充実で、国内外で安定した支持を得ています。特に長距離輸送での信頼性が評価され、物流企業からの需要が堅調です。
・いすゞ自動車「ギガ」
いすゞ自動車の「ギガ」は、トレーラーヘッドとして多様なニーズに応える柔軟性が特徴です。300~500馬力の強力なエンジンを搭載し、重いトレーラー(最大25t)をけん引可能です。
最新モデル(2025年)では、自動運転支援機能や燃料効率を向上させるエコドライブ技術が追加され、燃費が約10%改善しています。キャブは快適性が高く、長距離運転者向けにベッドや収納が充実しています。耐久性にも優れ、過酷な環境での使用に耐える設計が強みです。
いすゞ自動車の特徴は、グローバル市場でのシェア拡大とUDトラックス(2021年統合)との技術連携です。強みは、信頼性の高いエンジン技術と幅広い車種ラインナップで、特に建設や物流分野で需要が高まっています。カスタマイズ性も高く、顧客の要望に応じた仕様が提供される点が評価されています。
・UDトラックス「クオン」
UDトラックスの「クオン」は、トレーラーヘッドとして先進技術と快適性を兼ね備えたモデルです。特徴は、独自のギアチェンジ制御「ESCOT-VI」による低燃費とスムーズな走行で、2025年モデルでは燃費が約12%向上しました。
ボディタイプが豊富で、シングル軸・ダブル軸に対応し、最大けん引能力25tを実現しています。安全装備として総輪ディスクブレーキや電子制御ブレーキが採用され、運転の安全性が向上しています。キャブデザインはスタイリッシュで、若手ドライバーにも人気です。
UDトラックスの特徴は、2021年にいすゞ自動車グループに統合され、技術融合が進んでいる点です。強みは、高い燃費効率と耐久性で、長距離輸送や都市部配送でも活躍できます。いすゞとの連携により、アフターサービス網が強化され、グローバル市場での成長が期待されています。
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まとめ
トレーラーヘッドはトレーラーをけん引することによって最大量の積載物を輸送し、トレーラーを切り離すことによって荷物の積み降ろし作業の手間を最小限にできます。国内はもちろん海外でも、トレーラーヘッドはトレーラーとともに活躍していくでしょう。所有されるトレーラーヘッドに海外での第二の人生を送らせてやってみませんか。私たちトラックファイブが、そのお手伝いをします。
トラックファイブではご不要になったトレーラーヘッド、買い替えを検討されているトレーラーヘッドの高価買取に努力します。そのようなご用命の際には、ぜひトラックファイブにご一報ください。
トラックファイブは『豆知識』で皆様にこれからもさまざまな情報をお届けします。
