酷道とは?日本三大酷道と全国酷道ランキング、酷道に強いトラックの選び方などを紹介

『酷道』、『険道』ってご存じでしたか。

日本全国にある国道、県道のすべてがきれいに整備されて安心安全に車両が行き来できる道路ばかりではありません。

国土の70%が山地であり、周囲を海で囲まれた日本の厳しい自然の中を縦横無尽に国道、県道は通っています。

言い方に語弊はありますが、その中には名ばかりと言いたくなる通行するのに危険な国道、県道があります。

それらを『酷道』、『険道』と呼んでいるのです。

今回の『豆知識』ではそんな酷道、険道をご紹介します。

時と場合によってはそんな酷道、険道と称されている国道、県道を知っていることで思わぬピンチを切り抜けることができるかも知れません。

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酷道(こくどう)とは

 

酷道とは一般国道のなかでも道幅が極めて狭かったり、立地条件や気候などの条件によって一般車両の走行が困難な道路を指して、そう言っています。

酷(こく)道(どう)は『酷(ひど)い道』を国道(こくどう)の読み方にかけているのです。

酷道(険道もそうですが)、個人の主観での評価で名づけられているいわば俗語です。

そんな理由から酷道の定義は無いに等しいほど広いです。

国道とは国が道路法に基づいて政令で定めた道路を言い、高速自動車国道と一般国道があります。

一般国道は1号からスタートして507号まであり48路線は欠番なため、全国に459路線の国道があります。

その459路線の最長は国道4号の742.5㎞(東京都中央区から青森県青森市まで)、最短は国道174号(国道2号と神戸港の区間)は0.1871㎞しかありません。

船の航行しか出来ない航路が国道に指定されていたり、徒歩でしか行き来できない階段国道もあります。

さまざまな特徴ある国道のなか、自動車の走行に非常な困難を強いられる国道を酷道と呼んでいます。

 

・酷道の特徴

酷道の特徴は自動車の通行の困難さを中心に示されています。

具体的な特徴は以下の通りです。

・狭隘(きょうあい)(非常に狭い)道路であること。

大型車両の通行は困難、もしくは不可能で、普通車同士でのすれ違いさえ困難、もしくは不可能な区間がある国道。

・道幅が狭く、前方の見通しのきかないブラインドカーブが多い国道。

・路面状況が悪くガードレールのない断崖路など通行が非常に危険な区間がある国道。

・全線が開通していない、あるいは歩行者専用道路や階段として整備されているなど、車両が一切通行できない区間がある国道。

・多くは山間部にあり、沿線にコンビニエンスストアやガソリンスタンドなどの店舗、自動販売機がない国道などが酷道の特徴です。

 

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酷道と険道の違い

 

険(けん)道(どう)は『険しい(けわしい)道』を県道(けんどう)に読み方にかけています。

酷道、険道ともに主観で評価される言葉であって公的な定義はありません。

違いはもともとの国道、県道の違いそのままと言えるでしょう。

一般的には国道の方が距離は長くなり、幅も広くなります。

それに準じて険道と比較すれば酷道の距離は長く、幅は広くなるでしょう。

 

①全体距離 

国道、県道は管理者が国か都道府県であるのかと、他県につながり複数県にまたがる国道と単一県内にとどまる県道での違いがあります。

そのような理由から国道の距離数は県道と較べると長くなります。

 

②道幅

道幅にも全体距離数と同様なことが言え、主要幹線となる国道の道幅は広く、地方道である県道はそれなりの広さしか確保できていません。

そのために険道と言われる普通車でも通行の厳しい県道には1台でもギリギリの狭い道幅が延々と続く山のなかの険道が少なくない数、存在しています。

 

日本三大酷道は国道439号・425号・418号

日本国土の70%は山岳地帯です。

酷道の多くはその山岳地帯を通っており、マニア以外の一般人にはなかなか利用しにくく、多くは地元住民の生活路となっています。

日本三大酷道もやはり山中の酷道です。

 

国道439号

徳島県徳島市から高知県四万十市までの345.8㎞の国道439号線は四国を東西にほぼ横断する一般国道です。

439号の数字のごろ合わせで「ヨサク」の愛称があります。

山中を横断するその総延長のほとんどは山中の道路です。

四国で一番の酷道として知られ、一部の他国道との重複区間を除くと多くの区間は対面通行不可能な狭隘道路区間が多いのが有名です。

京柱峠付近は、「羊腸(ようちょう)の小径(こみち)」と称されるほどのくねった狭隘路で「ヨサク」一番の難所です。

普段から路面のアスファルトがはがれてしまったままの舗装路で、「羊腸の小径」の通り見通しのきかないカーブが連続します。

冬季間は雪と凍結のために閉鎖される四国はもとより、日本一の酷道との呼び声の高い国道439号線です。

 

国道425号

三重県尾鷲市から和歌山県御坊市までの189.5㎞の国道425号は、紀伊半島の海岸線沿いを走る国道42号線に対して山中を東西に走るショートカットでもある一般国道として知られています。

途中、日本でも指折りの山村で有名な奈良県吉野地方南部の十津川村、下北山村、上北山村を横断し、その間はほぼ道路改良の進んでいない国道として知る人ぞ知る酷道なのです。

ほぼ全線にわたって離合困難な山沿いのカーブの多い狭隘道路で、なかにはガードレールの無い区間も少なくなく、落石や路肩崩落の危険が常にあります。

すれ違いのための待機場所も無く、ガソリンスタンドやコンビニなどの店舗は無く、よく知った地元の人間以外は通行しないほうがよいと言われています。

通行止めも多く、通行前に道路規制情報の確認を必ず行う必要のある酷道です。

 

国道418号

福井県大野市から長野県飯田市までの267.1㎞、これも山間を通る一般国道です。

途中、温見峠、尾並坂峠、木の実峠、平谷峠、売木峠、青崩峠などの数々の狭隘道路の峠が連なり、冬期閉鎖、落石、路肩崩落と酷道のレッテルを貼られるすべての要素が揃っている最凶酷道との悪評もあります。

長期交通止め区間もあります。

巨大な落石によって災害通行止めになり、15年以上が経過する岐阜県加茂郡八百津町から恵那市笠置ダム付近までは災害通行止めが続いています。

新ダム建設のためにう回路が出来ていてこの区間はほぼ廃道のようです。

走行には最大限の注意と高い運転技術を要する日本三大酷道の一つです。

 

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その他の酷道ランキング10

10位 国道152号線

長野県上田市から静岡県浜松市までの269.4㎞、南アルプスの山間部を抜けて天竜川、水窪川に沿って太平洋岸に位置する浜松市まで一気に山間を南下する酷道です。

フォッサマグナ沿いの区間があり、地盤が脆く崖崩れと落石に要注意です。

かつては人が生きるために必要な塩を運んだ「塩の道」である秋葉街道でした。

 

9位 国道166号線

大阪府羽曳野市から三重県小津町までの130.6㎞の紀伊半島を東西に走る一般国道です。

この166号線も山間部を通っていますが、市街地での狭隘道路が多く、特に住宅地内の狭路が残り「軒先酷道」と呼ばれています。

大・中型車の通行は不可能で「都市型酷道」とも呼ばれています。

 

8位 国道 352号線

新潟県柏崎市から栃木県河内郡上三川町までの331.8㎞、途中奥只見ダムの横を通過する山間部を走る一般国道です。

断崖絶壁のある狭隘道路、急勾配・急カーブが続く酷道で冬期の豪雪には地元住民も通行に苦慮する酷道です。

 

7位 299号線

長野県茅野市から埼玉県入間市までの204.1㎞の山間部を通る一般国道です。

日本の国道の峠で2番目に高い麦草峠のほか、志賀坂峠、十石峠と狭隘な峠道の続く日本を代表する「山岳酷道」です。

 

6位 471号線 

石川県羽咋市から岐阜県高山市までの182.9㎞、岐阜・富山県境の楢峠の豪雪地帯を通る一般国道です。

冬期閉鎖や閉鎖後の補修期間、自然災害を受けやすい地域でもあって閉鎖の多い酷道です。

「開かずの国道」の異名を持つ酷道です。

 

5位 339号線

青森県弘前市から東津軽郡外ヶ浜町までの127.8㎞、津軽半島北端に至る一般国道です。

竜飛岬は強風で有名な場所であり酷道の名を称されています。

この竜飛には日本で唯一の「階段国道」があります。

その名の通りの階段が国道として指定されています。

諸説あるが命名の由来ははっきりしません。

 

4位 国道265号線

宮崎県小林市から熊本県阿蘇市までの195.2㎞、山深い九州山地を南北に縦断する一般国道です。

九州最凶の酷道と悪名の高い265号線です。

途中、「ひむか神話街道」や阿蘇山周辺のとしての観光ルートともなっていますが、狭隘道路や多くの峠の続く厳しい山岳酷道です。

 

3位 国道291号線

群馬県前橋市から新潟県柏崎市までの187.6㎞、厳しい山岳地帯を通る一般国道です。

群馬・新潟両県をまたぐ谷川連峰の清水峠を越える日本を代表する山岳酷道です。

厳しい気象条件と自然災害に行く手を遮られることの多い日本三大酷道の一つです。

 

2位 国道324号線

長崎県長崎市から熊本県宇城市までの137.6㎞、海上国道区間やアーケード国道のある一般国道です。

日本で二か所だけ商店街のアーケードが国道指定されています。

5時から10時までの1日5時間だけ通行できるアーケード国道です。

多くの離島を渡る酷道として知られています。

 

1位 国道157号線

石川県金沢市から福井県大野市を経由して岐阜県岐阜市までの199.2㎞の一般国道です。

北陸経済圏と東海経済圏の県庁所在地2カ所を最短で結ぶ国道ですが、途中の山間部は超一級の酷道です。

道路面に直接沢の水が流れる「洗い越し」や狭隘区間も多く、落石・崩壊も頻繁で国道と称される要素がすべて揃っています。

「落ちたら死ぬ」の看板があることで有名な日本で1番の酷道と称されているのがこの国道157号線です。

 

酷道をトラックで通る際の注意点はある?

 

避けることができるならば避けたい酷道ですが、どうしても通過しなければならない場合もあるでしょう。

そんな場合の注意点をお伝えします。

 

①雨が降った後、数日間は通行しない

雨降り後の地盤には雨が染み込み地盤を緩くします。

いつ斜面からの落石・がけ崩れや路肩の崩落が起きるかも知れません。

直接遭遇する危険もありますが、走り進んだ狭隘道路でがけ崩れの事故現場に出くわしでもしたら、引き返すだけでも大仕事になってしまいます。

雨が降った後、数日間は通行を見送り、様子を見てください。

 

②酷道内で休憩する際、エンジンを止めない

それでも仕方なく、酷道を走る場合があるかも知れません。

そんな際は休憩をせずに危険個所は一気に走り抜けた方がいいのですが、どうしても休憩をしなければならないのであればエンジンを止めることなくトラックを停止し、危険を感じたらすぐに走り出せるように準備していてください。

 

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酷道に強いトラックの特徴と選び方

 

わざわざ酷道を選んでトラックを走らせる方はそう多くはないでしょうが、その可能性がゼロではないのであれば、酷道に強いトラックを選んでください。

 

①低床よりも高床を選ぶ 

未舗装の悪路に強い高床トラックを選択してください。

まだまだ道路の舗装化率の低い開発途上の国々でも日本の高床トラックは人気です。

高床トラックはお客様から預かった大切な積荷やドライバーへの衝撃も吸収してくれます。

 

②2WDより4WDを選ぶ 

深く考えずとも、どなたも2WDより4WDを選択することでしょう。

馬力もありますが、四輪駆動で運転は安定し、安心して酷道を走破できることでしょう。

 

③ワイドより標準ボディを選ぶ 

街路であれば積荷を少しでも多く積むことのできるワイドを選択しますが、狭隘道路の多い酷道です。

少しでもスムーズに通行し、狭い道路でも通り抜けることができるように標準ボディを選択してください。

 

酷道マニアやファンの活動内容をご紹介

 

産業用、生活用道路と考える人間ばかりではなく中には酷道が好きで趣味として酷道を好んで走り、自らブログやYouTubeで紹介しているマニアやファンもいます。

酷道はいわば自然に近い道路です。

そこを命懸けで走るマニアやファンには脱帽するしかなく、残してくれているブログやYouTubeを利用して時には抜け道を計画するのもありかも知れません。

 

・酷道マニアやファンが選ぶマニアックな酷道

風光明媚な山中や海岸線ばかりに酷道・険道があるとは限りません。

ほぼ市街地と言ってもいいくらいの場所にも酷道・険道は存在します。

暗(くら)越(がり)奈良(なら)街道(かいどう)は「日本の道100選」にも選定されていますが、酷道・険道と称される要素をほとんど持った道路です。

大阪市と奈良市を結ぶ最短の国道・県道(重複)です。

ここの特徴は、峠頂部の急勾配の道路はつづら折りではなく直線道路であることです。

大阪府側はとんでもない上りで、壁を目の前にしたような急勾配が続き、下る時にはまるでジェットコースターに乗っているようです。

しかも峠頂部は歴史のある石畳で、慣れているアスファルトではない路面に緊張は続きます。

「出来れば通りたくないものだ」と言いながら全国の酷道・険道のマニア・ファンを惹き付けるほぼ市街地に存在する、寄り付きやすいある意味魅力的な道路です。

 

まとめ

 

日本中を走るトラックドライバーにとって知っていて損はない酷道・険道です。

酷道・険道を走ることは無くとも普通の一般国道・県道でも近年続く異常な自然災害でいつ危険な事故に出会うか分かりません。

酷道・険道を反面教師として周知して万が一のアクシデントに備えてください。

皆さまの安全運転を祈念いたします。

 

TRUCK BIZはこれからも『豆知識』でお役に立つ情報をお伝えします。

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