トラックロープの結び方は?種類手順を解説

「金額だけ知りたい」という方もお気軽にトラックファイブにご連絡
トラック買取の無料査定はこちら
  • 豊富な実績

    買取12,000台/年

  • 最短即日から!

    高価買取

  • 日本全国無料!

    出張査定


はじめに

 

ロープ(英語:rope)は日本語では『紐』もしくは『縄』となります。

人間はこのロープを紀元前のずっと前、縄文時代より使ってきました。

縄文時代は縄を土器の表面に転がしてつけた文様が多くみられるので、その時代の文化の代表ともなる土器を指してそのように呼ばれるようになりました。

 

その昔のロープは自然の藁(わら)から作る縄であり、その縄は神社や玄関の注連縄(しめなわ)であり、大相撲の土俵の縄であり、横綱だけが占めることを許される白麻で出来た注連縄の綱であり、綱はとても神聖なものだったのです。

 

トラックは時代の変化により積荷は変わり、平ボディに積載した荷をロープでさまざまな結び方で固定させるだけでは限界が出てきました。

そして、その必要に応じたさまざまな形の上物を架装したトラックが誕生しました。

 

しかしながら、このロープを使っての固縛(こばく)(かたくしばること)は私たちトラック運送業に携わる者にとっては基本の作業であり、安全作業、交通安全のためにもしっかり身に付けなければならない重要な知識であり、作業です。

 

今回のこの『豆知識』では、トラックでの安全輸送のための積付けの方法と、固縛の方法を再確認していただきたいと思います。

 

「金額だけ知りたい」という方もお気軽にトラックファイブにご連絡
トラック買取の無料査定はこちら
  • 豊富な実績

    買取12,000台/年

  • 最短即日から!

    高価買取

  • 日本全国無料!

    出張査定


荷崩れがどうして起きるのか

 

人や貨物を移動させることが『輸送』です。

静止した状態の『荷』をA地点からB地点へ移動させることです。

 

トラックへ『荷』は積み込まれ、トラックは移動して着いた先で『荷』は降ろされます。

その間のトラックでの移動中はたえず振動があり、カーブによる遠心力も発進・停止による重力もすべて積荷に影響します。

 

それらのトラックへの振動・衝撃は積荷を移動させたり、変形させることさえあります。

積荷の移動や変形は積荷とロープの間にすき間を作ってしまい、しっかりロープで固縛していたつもりの積荷が荷崩れを起こしてしまいます。

 

人間の作った道路がどこまでも平坦で、どこまでも継ぎ目が無いなどということはありません。

必ず橋梁と道路の境は縁切れしており、多少の段差は必ずあるものです。

マンホールは至る所にあり段差を作り、道路の修繕工事での継ぎ目も当たり前のようにあります。

 

そんな段差では急ブレーキをかけることなく減速をして振動を減らして通行しなければなりません。

しかし、共用の道路です。周囲の自動車の通行状況で減速に限界があるかも知れません。

仮に減速出来たとしても、道路の凸凹や段差を通り抜けるために受ける振動や衝撃は防ぎようがないのです。

急旋回や無理な右左折も積荷に大きな力をかけてしまいます。

 

“荷崩れはいつでも起こり得る”という前提のもと、荷崩れのしにくい積付けを行い、効果の保てるロープ結びでロープ掛けをしなければならないと、心してください。

 

公益社団法人 全日本トラック協会が出しているテキスト『安全輸送のための積付け・固縛方法』に、積付け・固縛した積荷にかかる荷重・負担を地震に置き換えて説明しているものがあります。

 

トラックが静かに発進しても“震度の軽震”、それが乱暴に急発進した場合“震度7の激震”だというのです。

トラックが走り出せば積荷はたえず地震に遭遇するのと同じで、舗装の良い道路で“震度2程度の軽震”の上下動であり、道路工事中の段差、橋梁と道路の継ぎ目やマンホールの蓋は“震度4の中震~震度7の激震”の上下動となると説明しています。

市街地での通常のブレーキ動作であれば“震度2の軽震”、ぼやっとしてブレーキを踏む時期がおくれると、“震度4の中震”となります。そして、子どもや自転車の飛出しで“危ないっ!”と、急ブレーキを踏んだ時には積荷の受ける衝撃は、“震度7の激震”以上となり積荷はキャビン側に押し出されるとしています。

積荷の立場になると、トラックの走行中には大小の地震が連続して続くのと同じだと説明しています。

(公益社団法人全日本トラック協会『安全輸送のための積付け・固縛方法』P.1~P.4参照)

https://jta.or.jp/wp-content/themes/jta_theme//pdf/anzen/kotsuanzen_ichiran/tumituke_kobaku.pdf

とてもわかりやすい例を使っての説明です。

 

荷崩れを起こさないための積付けの方法

 

荷崩れ防止のためには心しなければならない事がいくつかあります

 

2-1崩れにくい積付けの実施

2-2積荷の効果的な固縛

2-3荷崩れを起こしにくい運転方法

 

この三つを遂行することによって荷崩れ防止の効果は上がります。

しかしながらこの三つを実行したからといって慢心は禁物です。

『お客様の積荷を預かっている』、『荷崩れは交通事故に直結する』と意識することが肝心です。

 

崩れにくい積付けの実施

荷崩れを起こしにくい積付け方法は積荷の内容によって変わります。

 

同一サイズのカートン箱(段ボール箱)や木箱を積付けする場合にはトラック荷台の前部(キャビン側)から詰めて積んでいきます。

そして各段を交互に、並べる配列を変えて積み上げていきます。

 

積卸しの効率化のためにパレットに積まれ、フォークリフトで積卸しをする時もあります。この際にはパレット上にレンガ積付けかピンホール積付けが一般的です。荷崩れを起こしにくくさせる頑丈な積み方です。

 

そしてこの場合にはストレッチフィルムを用い、積み上げた段ボール箱や木箱を荷崩れの無いように固定し、雨水や汚れから守るのが一般的です。

 

多種の荷物を混載する際には、原則は重い積荷は下で、軽い積荷をその上に積んでいきます。

 

定まっていない形状や、固い角があったり突出部を持った積荷は他の積荷に損傷を与えないように注意して積付けしてください。

 

重量のある積荷や長尺の積荷はなるべくトラック荷台の前後、および左右の真ん中、荷台の中心部へ積付けして重心が中央に定まるように心がけてください。

 

コイル、大型ロール紙、コンクリートパイルなどの大口径の円形断面を持つ積荷(丸くて転がる)は転倒防止のために車止めが必ず必要です。

 

 

積荷の効果的な固縛

積付け、固縛には作業者は指揮者と十分な打ち合わせの中で、運行経路、積荷の詳細、積載方法と固縛の際の使用機器の選定などを実施しなければなりません。

 

そして、効果的な固縛はその積荷と積み方によって固縛の補助器具等も使い、トラックロープの効果的な結び方が必要となってきます。

 

荷崩れを起こしにくい運転方法

振動が荷崩れの原因であることから、振動を起こしにくい運転を心がけることです。

そのためは目視で道路路面の状態を常に確認し、当然制限速度は守り、急停止や急発進の無いように他の車両の運行状況、先にある信号の状況を把握しながらの運転を心がけます。

 

カーブでの減速のタイミングも誤ることの無いようにしましょう。

大型車両を運転する安全運転の基本を忠実に守ってください。

 

「金額だけ知りたい」という方もお気軽にトラックファイブにご連絡
トラック買取の無料査定はこちら
  • 豊富な実績

    買取12,000台/年

  • 最短即日から!

    高価買取

  • 日本全国無料!

    出張査定


ロープの基本の結び方

 

荷崩れを起こしにくい積み付け、そしてそれを堅固にする固縛によって積荷はしっかり荷台に固定されます。

この固縛には長い時間をかけて先人が作り出してきたトラックロープにふさわしいさまざまな種類のロープや、その時の固縛に最適なトラックロープの結び方があります。

 

固縛に関するその他のルールを含めてここでご紹介したいと思います。

 

ロープの種類

まずはロープの種類からです。もともとは天然素材のものが主流でした。

 

・マニラロープ

(画像:株式会社生川商店ホームページより 参照日2022年4月12日)

 

マニラロープは天然繊維のマニラ麻から作られており、麻ロープとも呼ばれています。主に一般トラックの荷締め幌掛け用結束や、その他には農園芸作業関係も用いられ、トラックロープ・カーロープなどと呼ばれています。

トラック用のマニラロープの多くはトラックのフックにかけれるように、両端をアイ加工されています。

 

天然素材であるマニラロープの特徴は、水分を吸収しやすく伸びにくいです。

熱・摩擦や紫外線に強く静電気を抑えます。

マニラロープは水中や土中で時間をかけて腐食し、土に還りますので環境に良い、SDGsにも寄与する天然素材としての大きな特徴を持つロープです。

 

ただし、毛羽立ちにより耐久力は消耗していきますので、取り扱いには注意が必要です。

 

 

・合繊ロープ

合成繊維ロープの略です。

大量生産できるため、安価で強度の強さが特徴です。さまざまな素材で作られた合繊ロープがありますが、トラックロープとして使用されるのは下記3種類が合繊ロープの代表選手です。

 

 

・ビニロンロープ

 (画像:株式会社生川商店ホームページより 参照日2022年4月12日)

 

強度・耐久性・使い易さに優れたロープで、ビニロンにポリエステルを混ぜているので、水に濡れ、乾いた後でも縮んで硬くなる事もなく、様々な用途で使用できるロープです。

“どの素材にするか困った時はおまかせ”のロープです。

 

この3種類のうちこのビニロンロープだけ水に沈みます。

 

・PPロープ

(画像:株式会社生川商店ホームページより 参照日2022年4月12日)

 

安価で軽量・強度に優れたポリプロピレン製のロープです。

素材の特性として紫外線に弱いところがありますが、着色することでその欠点を克服しています。

水に濡れても硬くならないので、主にトラックロープとして使用の他、漁業用のロープとしても活躍しています。

 

 

・KPロープ

 (画像:株式会社生川商店ホームページより 参照日2022年4月12日)

 

安価で強力なポリエチレン(PE)の特性を生かし、ポリエステルの糸を混ぜて作業性能を向上させたロープです。軽量・強力・作業性の良いロープでトラックロープとしての用途の他に農園芸用や現場作業用まで幅広い用途で使用できます。

 

 

ロープの結び方

 

ロープでトラックの積荷を固定し耐えることの無い振動と共に長時間かけての移動にはそれなりの結び方が必要です。

 

トラックなどまだ地球上に現れる以前の、人馬が荷車を引いていた時代から私たちの先輩は自然界にあった素材を利用してロープを撚(よ)って、その柔軟性とロープ同士の摩擦を利用して結び方を生み出してきました。

 

下記の三点の結び方がトラックで積荷を固定するのに役立つロープの結び方です。

こればかりは言葉での説明で理解できる方はまずいないと思います。

You tubeで動画をお借りしてきました。

 

このロープの結び方の動画を見ながら実際にロープを手にしてご自身で練習してみてください。

ロープの摩擦力や柔軟性という特性を活かしたロープの結び方に納得いただけるはずです。

 

 

もやい結び

『もやい』の語源は船と船をつなぎ合わせることです。停泊する船を港のピットに引っ掛ける輪っかに結ぶのがもやい結びです。

 

トラックの積荷固縛専用のロープの場合、初めからトラック荷台のフックに引っ掛ける『アイ加工』と呼ばれる輪が加工されている場合がありますが、それが無い一本のロープでも簡単な結び方で輪を作ることの出来るもやい結びです。

 

出来上がった輪は引っ張っても伸びることも縮むことはなく、使用目的が済めば簡単に解くことが出来ます。

この『簡単に解ける』ことがトラックロープの結び方には重要なことです。

 

そしてこのもやい結びはトラックロープの結び方だけではなく、さまざまな場面で利用され重宝されており『キングオブノット』、結び方の王様とも呼ばれています。

 

【もやい結び】

“もやい結びの簡単なやり方 これで忘れない!ロープワークの基本 / 結び方ナビ 〜 How to tie 〜”

【Youtube】https://www.youtube.com/watch?v=P7HgKszcrF4 (参照日2022年4月12日)

 

南京結び

積載物にはさまざまな大きさや形があります。その中でも大型の積荷を固定する際にこの南京結びを使えば、緩むことなく固定できます。

トラックの荷台にしっかり固定することが出来る結び方で、絶えず続く振動でも緩むことがありません。

【南京結び】

“南京結びを教えてもらいしました”

【Youtube】https://www.youtube.com/watch?v=jTiGUYhW1A8(参照日2022年4月12日) 

 

輸送結び

輸送結びはトラックに複数の積荷をロープで固定したい時の結び方です。 この輸送結びは滑車の原理を応用したトラックロープの結び方です。滑車の原理ですから少ない力で大きな力を生み出し荷物に想像以上の負荷がかかることがあるので注意が必要な結び方です。

どの結び方、固縛にしてもトラックロープが細い線で力が加わり、積荷の角部であれば点で力が加わり、積荷の破損につながる可能性があります。

【輸送結び】

“輸送結び”

【Youtube】https://www.youtube.com/watch?v=WHkSNHRgW_k(参照日2022年4月12日)

 

怪物結び

南京結び、輸送結びともトラックロープの結び方では定番ですが、覚えるまでなかなか大変かもしれません。

トラックロープの結び方はもともと人間が経験に基づいて作り出した結び方です。

ここに一つ変化形ともいえる『怪物結び』を紹介させていただきます。

案外簡単で、理解しやすいかも知れません。

【怪物結び】

“【現役潜水士が教える】簡単☆怪物結び☆ロープワーク”

【Youtube】https://www.youtube.com/watch?v=A5lcQ-mibx4 (参照日2022年4月12日) 

 

 

注意事項など 

 

固縛に加えての固定の注意

 

トラックロープという細い紐に力を加えて積荷を固定すると、力の入れ具合によっては潰してしまったり、破損させてしまう可能性があります。

 

潰しや破損を防ぐために積荷を毛布でくるんだり、角を潰さないように養生をして下さい。

トレーラーに積むような超重量物以外の積荷は荷台の前方であるキャビン側に隙間なく付けるように配置し、真ん中に合わせて荷を積んでください。

 

アオリと積荷の間に空間が空く場合には詰め物を考えることがトラックの振動による積荷の移動を防ぐこととなりますのでよく認識して固定してください。

 

 

トラックロープの結(ゆ)い方

 

ロープは細い糸が編まれ、その編まれた糸の束がまた編まれてロープを形成しています。

 

一般的な繊維ロープは、単糸(ヤーン)を数本~数十本あわせて左撚(よ)りにして子縄(ストランド)をつくり、子縄の3~4本を右撚(よ)りにしてロープを編んでいます。

 

編み方によって種類の違うロープがあります。

ポピュラーな『3つ打ち』や『クロスロープ』、『金剛打ち』、『16打ち(ブレード打ち)』、『32打ち(Wブレード打ち)』などの名前だけでも覚えておいてください。

 

その編み方によってロープの強度が変わったり、柔らかさが変わるので積荷の種類によって結(ゆ)い方の違うロープを利用することが可能なことを知っていて損は無いと思います。

 

 

おわりに

 

今回のトラックロープの結び方の知識は最終的には交通事故を起こすこと無く、安全に積荷を運ぶことです。

私たちトラック運送に関わる全ての人間が心得ていて当然のことばかりなのです。

 

私たちの目指す『交通安全』、『安全第一』をトラックロープの結び方で作り上げていきたいものと、強く祈ってやみません。

「金額だけ知りたい」という方もお気軽にトラックファイブにご連絡

トラック買取の無料査定はこちら

  • 豊富な実績

    買取12,000台/年

  • 最短即日から!

    高価買取

  • 日本全国無料!

    出張査定


関連記事一覧