助成金・補助金の活用について考える 中編

“TRUCK BIZ”第二回目では表題のトラック業界における『助成金・補助金の活用について考える』において大まかではありますが、具体的な『助成金・補助金』を全国トラック協会(全ト協)と全国47都道府県にある各トラック協会で考えてみたいと思います。

『助成金・補助金』の原資

『助成金・補助金』の原資の出所は言うまでもなく国税、地方自治体であれば国からの配分予算、または地方税です。

トラック協会単独での『助成金・補助金』であれば協会へ賛同した各社からの入会金、協会へ毎月納める会費、それによる運用益が原資となります。

 

皆さんはトラック業界の納税額をご存じでしょうか。

少し古い資料から引用させていただきますが、自動車関係諸税(自動車取得税、重量税自動車税、各種油税などや会社経営のための法人税、固定資産税などを含めて1.1兆円にも上ります。

※全日本トラック協会資料に基づく2017年度の租税総収入)

※高速道路料金も準ずるものと考えるともっと大きな金額になっていきます。

年間の国家予算が100兆円のこの日本国にトラック業界は多大な貢献をしています。

(予算収入の内訳はざっくり税収6割、公債4割です)

 

そこからの拠出が『助成金・補助金』なのです。

『助成金・補助金』を活用することは皆さんがご苦労された末に納税された税金を、自社の事業の効率化や社員や社員の家族の健康や福利厚生のために有効に活用し、会社の『利益』や皆さんの『幸せ』のために還元することなのです。

『助成金・補助金』を具体的に見てみると

公易社団法人全国トラック協会

全国トラック協会からの『助成金・補助金』には『全ト協』単独で執行のものもあれば『全ト協』が執行のための窓口となっているものとがあります。

大きく『安全対策』、『環境対策』、『経営改善』の3種類に分けられます。

毎年同じメニューではありません。ここでは2020年度のメニューを挙げさせていただきます。

『安全対策』

・衝突被害軽減ブレーキ装置導入促進助成事業

・ドライバー等安全教育訓練促進助成制度

・安全装置等導入促進助成事業

・トラック運転者の「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」スクリーニング検査助成事業

・血圧計導入促進助成事業

 

『環境対策』

・環境対応車導入促進助成事業

・天然ガス自動車用燃料供給施設等助成事業

・アイドリングストップ支援機器導入促進助成事業

 

『経営改善』

・自家用燃料供給施設整備支援助成事業

・中小企業大学校講座受講促進助成制度

・インターンシップ導入促進支援事業

・経営診断事業

・中央近代化基金「燃料費対策特別融資」

・中央近代化基金「補完融資」

・中央近代化基金「激甚災害融資(運転資金)」

新規でトラックを導入する際に活用できるものや社員の健康や教育にもつながり、会員企業の経営のボトムアップにつながる助成・補助のアイテムです。

 

ここにあげた各助成・補助事業は名称通りの助成・補助がなされますが、この中で少しわかりにくい『中央近代化基金』とは全ト協が独自で創設した全日本トラック協会が行う「補完融資」のことを指します。

この融資は1億円以上の事業規模のプロジェクトに対して低金利で行われ、トラック運送事業者をサポートする目的があります。

申込は各都道府県に設置されたトラック協会の窓口で可能です。

 

そして、最後の中央近代化基金「激甚災害融資(運転資金)」は『新型コロナウィルス対応』のために、全ト協の規定に準じるものとして今回実施された融資です。

 

全日本トラック協会は中小の運送会社が99%の運送業界において『助成金・補助金』に関してのみならず、今回のような有事の際での早期の各種情報入手のためにも『寄らば大樹の陰』であり、頼りになる存在でしょう。

 

各トラック協会

日本国内の47都道府県の各トラック協会は全ト協に準じる動きをしながら各協会独自の『助成金・補助金』の用意もしています。

 

各協会は会員の会費、入会費によって運営されるため、各ト協によって実施される『助成・補助』は違ってきます。

健康診断、免許取得助成、社員教育、など企業単独では行いにくい事業に対して多くの『助成・補助』を行っています。

 

大阪府トラック協会では近畿運輸局、大阪府等の後援を得て『ドライバー等安全教育訓練促進助成制度』を行い、管理者育成と社内教育体制の構築を支援します。

 

東京都トラック協会のように、全ト協の実施している『中央近代化基金「激甚災害融資(運転資金)」』に対する東ト協で独自の利子補給の上乗せを行っている協会もあります。

 

各協会で独自に持つ予算での『助成金・補助金』の執行は協会の規模や地域による特性によって変わってくるものでしょう。

ただ、知らなければ使えず、申請しなければ『助成金・補助金』の存在は勝手に現金化してはくれません。

 

トラック協会からは、物流、運送業界の最新の情報を入手し、最新の『助成金・補助金』情報も得てください。

そして、限りある『助成金・補助金』を貴社の経営に活かしてください。

 

弊社は全ト協の会員となれる立場でもありませんが、トラック協会への加入をお勧めします。

 

次回は国の施策と外郭団体からの『助成金・補助金』をご紹介し、考えてみたいと思います。

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