
スライドダンプとは? 特徴や使用する際の注意点を解説
スライドダンプはローダーダンプとも呼ばれ、見た目では私たちの知る一般的なダンプカーであるリアダンプと区別はできないかもしれません。
今回の『豆知識』ではこのスライドダンプを取り上げました。
リアダンプと同様の動きをしながらリアダンプを上回る働きをするのがスライドダンプです。スライドダンプはどのような車両なのか、また特徴や過積載のことなど注意点も解説します。
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目次

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スライドダンプ(ローダーダンプ)とは?
スライドダンプはその名称どおり、荷台が後方にスライドしてリアが地面に接地できるダンプです。そして、もう一つの名称であるローダー(loader)は英語で積み込むという意味です。
2種類の動きをすることができるスライドダンプの機能は、まず一つ目として一般的なダンプトラックであるリアダンプのように、荷台に積んだ土砂等を荷台下の油圧装置で押し上げて後方のリア部分から流し出すことができます。
そして、二つ目の機能は、その荷台を後方に平行移動して地面に接地させてリアゲートを開き、ユンボを自走で荷台に移動させることができます。積み込んだユンボを回送車として移動させることができるダンプトラックです。
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スライドダンプ(ローダーダンプ)の特徴は?
スライドダンプ(ローダーダンプ)の特徴は、1台で2つの大きな役目を果たせることでしょう。
一つはダンプカー本来のミッションである土砂などの流動物を目的地まで運んで、そこで一気に排出できることです。その時にはリアダンプと同様に油圧の力を使って荷台前方部を持ち上げて、最後部のリアゲートから流し出します。
もう一つは建設現場などで使う重機を回送する役目を果たせることです。荷台を後方にスライドして、リアを地面に接地させてリアゲートを開き、ユンボなどのクローラー式で公道を自走できない重機を運ぶことができます。土砂等の積載物ばかりでなく、重機も積むことができる1台で2役をこなせる優秀なダンプです。
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スライドダンプの活用シーン
スライドダンプは土砂や砕石の運搬だけでなく、小型重機の回送にも使えるため、建設現場で重宝されるトラックです。荷台をスライドさせることによって、従来のダンプトラックとしての機能よりその活用の幅は広がります。高さ制限のある場所や、狭隘現場における土砂・採石等の積み下ろしや重機の回送に使えます。
スムーズな積荷や重機の載せ下ろしは、作業の効率化に大きくつながります。ダンプトラックの強いディーゼルエンジンの力を活用したダンプアップとスライドという方法で、荷台を自在に動かすことで、一般的なダンプとは違う活用シーンが生まれます。
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スライドダンプと似ているダンプの種類
スライドダンプに似たダンプはいくつかあります。スライドダンプはダンプの大きな種類に分ければ土砂ダンプになります。一般的な土砂ダンプにスライドという機能が加わったダンプがスライドダンプです。
この二種類のダンプを比較してみます。
・土砂ダンプ
土砂ダンプとは、土砂や砕石などを運ぶために設計されたダンプトラックです。荷台の傾け方が違うリアダンプ、サイドダンプ、三転ダンプや、強化された構造の強化ダンプ、巨大な重ダンプなどが土砂ダンプの種類にあります。
どの土砂ダンプも荷台が油圧で傾き、土砂や砕石などの積荷を簡単に降ろせる仕組みが特徴です。この機能のおかげで、効率的に土砂を運搬・排出できます。スライドダンプにはこのダンプアップ機能に加えてスライド機能が備わっていることが大きな違いです。
・Lゲートダンプ
Lゲートダンプも土砂ダンプの種類にあるリアダンプの仲間です。違いは一般的なリアダンプの積載物排出時のリアゲートの開き方です。
一般的なリアダンプのリアゲートはアオリ上部に取り付けられた固定金具のヒンジにより、アオリの下部が開き積載物の排出を行います。Lゲートダンプはその名称どおりに側面から見ると開いたアオリがL字型に見えます。大きな岩やコンクリート片、アスファルト片の排出がスムーズに行えます。
スライドダンプも車両の積載ができるようにリアゲートはこのLゲートダンプと同様です。荷台のスライドの可動が大きな違いとなります。
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スライドダンプで注意が必要な「過積載」とは?
過積載とは道路法、道路運送車両法、道路交通法に定められた最大積載量を守らずに積載をオーバーしてトラックを走らせることです。
スライドダンプの場合、通常積載する土砂だけではなく、重機等の建設車両を回送する場合があるので気を付けてください。土砂の適量は毎回の運行で目分量でもわかるかもしれませんが、重機の場合は土砂積載で働いてくれた勘は当てにならないかもしれません。
ここではスライドダンプの過積載に関する注意点を紹介します。
・スライドダンプで過積載が発生する原因
スライドダンプで過積載が発生する原因は本来の目的である土砂の積載ではなく、慣れない重機を積載することにあるでしょう。
積載荷重量が分からなかったりすることもあるでしょうが、ルールは融通を利かせてくれることはありません。車体重量を調べて重機を積載してください。
そして、土砂と違った重機の回送は重心が高くなってしまうので、いつも以上に運転には注意を払ってください。急ハンドルは横転につながり、前方車両との車間の詰め過ぎは急ブレーキを踏んだ際に追突につながってしまい、非常に危険です。
・スライドダンプで過積載が発生した際の罰則
過積載の違反の罰則は非常に重いものです。過積載はそれがもとで事故を起こしてしまえば大事故の可能性があるばかりか、過積載の車両で走行するだけで大きな被害を公共物である道路や付属施設である橋梁などに与えてしまうことがあるのです。
一度与えてしまった被害の復旧は簡単にできるものではありません。生活や仕事のために走行している車両のすべてを止めなければならないからです。たくさんの税金も使わなければなりません。これが過積載の罰則が厳しくなる理由です。
この過積載にドライバーは気付いていようといまいと、当事者であるため罰則は受けなければなりません。ドライバーに対して過積載を指示した運送会社も罰則を受けなければなりません。運送会社が対象の法令違反には「過積載」も含まれており、もしこのような指示を出したことがわかれば、運行管理者の証明書を返納するよう命令されます。
最近では荷主に対しても再発防止の命令が下ることがあります。過積載が発生した際の罰則を紹介します。
・過積載が5割未満の場合
1㎏でもオーバーしたら、それは過積載です。運転者としても事業者としても少しでも多くの荷を積みたいところでしょうが、ルールを守って安全運転を励行したいものです。以下が処罰の内容です。
違反した過積載 | 罰則の内容 |
運転手(中型ダンプ、大型ダンプ) | 違反点数2点(反則金30,000円) |
運転手(普通車) | 違反点数1点(反則金25,000円) |
事業者(違反初回) | 車両停止処分(10日×違反車両数) |
事業者(違反2回目) | 車両停止処分(30日×違反車両数) |
事業者(違反3回目) | 車両停止処分(80日×違反車両数) |
事業者(違反4回目) | 車両停止処分(200日×違反車両数) |
・過積載が5割以上10割未満の場合
過積載が10割以上でも、10割未満の、仮に9割としても過積載の圧倒量にはそれほど差がないように思えますが3段階に罰則はわかれています。
過積載の割合が5割以上10割未満の場合の処罰の内容です。
違反した過積載 | 罰則の内容 |
運転手(中型ダンプ、大型ダンプ) | 違反点数3点(反則金40,000円) |
運転手(普通車) | 違反点数2点(反則金30,000円) |
事業者(違反初回) | 車両停止処分(20日×違反車両数) |
事業者(違反2回目) | 車両停止処分(50日×違反車両数) |
事業者(違反3回目) | 車両停止処分(130日×違反車両数) |
事業者(違反4回目) | 車両停止処分(330日×違反車両数) |
・過積載が10割以上の場合
過積載が10割以上ということは、規定の2倍の積載を行ったということになります。これは故意に行った過積載と判断されても仕方ありません。そのため、非常に厳しい処罰が待っています。
運転者には罰金と懲役刑、事業者には長い期間の車両停止処分が科されます。この200日や500日の車両停止処分は営業の存続にまでかかわってくることでしょう。それほど過積載は重い罪だということです。
待っている重い処罰は以下のとおりです。
違反した過積載 | 罰則の内容 |
運転手(中型ダンプ、大型ダンプ) | 違反点数6点(免許停止、6か月以下の懲役または10万円以下の罰金) |
運転手(普通車) | 違反点数3点(反則金35,000円) |
事業者(違反初回) | 車両停止処分(30日×違反車両数) |
事業者(違反2回目) | 車両停止処分(80日×違反車両数) |
事業者(違反3回目) | 車両停止処分(200日×違反車両数) |
事業者(違反4回目) | 車両停止処分(500日×違反車両数) |
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スライドダンプのメンテナンスは定期的にしよう
すべての車両と同様にスライドダンプの定期的なメンテナンスは非常に重要です。土砂や砕石ばかりではなく、重量のある重機の回送も行うスライドダンプです。
ダンプアップ機能を行う油圧システムの点検・整備や、スライドダンプの大きな特徴であるスライド機構のメンテナンスは大切です。重量物を輸送する一般的なダンプカーと同様にタイヤの状態を確認し、ブレーキも定期的にメンテナンスしてください。
スライドダンプの寿命を延ばすためだけでなく、ドライバーの安全とドライバーの家族の幸せのためにも必要なことです。
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まとめ
スライドダンプは1車で2車分働く優秀なダンプです。その能力を十分に発揮させ、過積載を起こさないような範囲で使用してください。
ダンプトラックにはさまざまなタイプがあります。三転ダンプ、サイドダンプ、重ダンプなどは、荷物の下し方や積み方に違いがあります。用途・目的に合った最適なダンプを選び安全に作業を行ってください。
トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。
