5月の宅配便取扱個数 ヤマトは伸び率鈍化、佐川は微減に

宅配便大手2社の2021年5月の宅配便取扱個数実績が出揃った。新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が再び発出され、外出自粛要請に伴う巣篭もり消費の拡大が宅配便サービスにとって追い風になると目されていたが、ヤマト運輸の取り扱い個数は伸び率が鈍化し、佐川急便は前年同月比で微減という結果に終わった。ネット通販での旺盛な需要に支えられ、高い成長率で推移してきた宅配便市場は踊り場に差し掛かっているようだ。

ヤマトの5月の宅配便取扱個数は1億7563万2127個で前年同月比6・5%増となった。このうち「宅急便」「宅急便コンパクト」「EAZY」の合計は1億4276万2333個で同0・3%増にとどまっており、全体としての伸び率を牽引したのは、投函型商品の「ネコポス」で3186万9794個、同47・0%増だった。「宅急便」3商品は4月実績(前年同月比4・2%増)と比べると、伸び率が鈍化している様子が窺える。

一方、佐川の5月の「飛脚宅配便」取扱個数は1億400万個、同0・7%減と前年同月実績割れとなった。新型コロナによる景気後退で落ち込んでいたBtoBでの需要は例年並みに回復してきたものの、日用品などの通販需要が一服したことで取扱個数全体は微減となった。

ワクチン接種の広がりなどを背景に、ネット利用からリアル店舗での買い物に切り替える消費者が増加傾向にあり、宅配便の需要はここにきて頭打ちの状態となっている。もっとも、日本の消費者向け販売でのEC化率は7%程度にとどまっており、10%の米国や20%の英国と比べると拡大の余地があるため、今後も日本の宅配便市場は緩やかなスピードで成長が続くと見られている。

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