オーバーヒートが起こる原因は? 症状や対処方法、修理費用などを解説

オーバーヒートは、自動車やトラックでエンジンが過剰に熱を持つ状態を指し、放置すると重大な故障を引き起こします。普通車から大型車両まで発生リスクがあり、冷却システムの不調が主な原因となります。
今回の『豆知識』では、オーバーヒートとは何か、その原因や症状、対処方法、そして修理費用を詳しく解説します。冷却水やラジエーターの役割や、トラックと一般車両の違いも合わせても紹介します。
オーバーヒートは急な坂道や渋滞時に発生しやすく、異音や煙がサインとなります。対処法を知り、適切な点検で予防しましょう。

 

【参考】トラックの買取相場・実績一覧はこちら

【参考】トラックの全国無料出張査定依頼はこちら

【参考】LINE友達登録でトラックの買取実績・お役立ち情報を送信!無料出張査定依頼ができる!

 

「金額だけ知りたい」という方もお気軽にトラックファイブにご連絡
トラック・重機・バス買取の無料査定はこちら

オーバーヒートとは

オーバーヒートとは、エンジンが設計温度を超えて過熱する状態を指します。自動車やトラックで発生し、冷却システムが熱を適切に逃がせなくなると起こります。
エンジンは燃焼で熱を発生し、冷却水が循環して熱をラジエーターで放出する仕組みになっています。ラジエーターは空気と熱交換し、冷却水を冷やす役割を果たしています。そして、冷却水はエンジン内の熱を吸収し、ポンプで循環しますが、不足や汚れで機能が低下してしまいます。
トラックは長時間走行による負荷の増加で、一般車両は渋滞によりエンジン部に熱がこもりやすくなります。原因は冷却水漏れやパーツの劣化など多岐にわたり、症状は水温計の異常や異音として現れますが、詳しくは後述します。放置するとエンジン内部に損傷が起こり、大がかりな修理が必要になることもあります。冷却システムのメンテナンスが予防の鍵となります。

 

【参考】トラックの買取相場・実績一覧はこちら

【参考】トラックの全国無料出張査定依頼はこちら

【参考】LINE友達登録でトラックの買取実績・お役立ち情報を送信!無料出張査定依頼ができる!

 

「金額だけ知りたい」という方もお気軽にトラックファイブにご連絡
トラック・重機・バス買取の無料査定はこちら

オーバーヒートが起こる原因

オーバーヒートは複数の要因で発生します。冷却システムの不調や運転条件が影響し、トラックや一般車両でリスクが異なります。以下で、その具体的な原因を詳しく見ていきます。

 

・冷却水の漏れ・不足

冷却水が漏れるか不足すると、エンジンの熱を逃がせずオーバーヒートに至ってしまいます。ホースの亀裂やラジエーターの腐食で漏れが発生し、トラックでは振動で損傷が進みます。一般車両では経年劣化が主な原因となります。
ラジエーターや接続ホースから冷却水が減るとその循環が止まり、エンジン温度が急上昇します。そのまま補充を怠ると空焚き状態になり、オーバーヒートへとつながってしまいます。
冷却水交換時のエア抜きが不十分だったり、夏場の蒸発も原因になる場合があります。状況に応じた管理が重要になります。

 

・ラジエーターの汚れ・詰まり

ラジエーターが汚れや詰まりで通風が悪くなると、冷却効率が落ちオーバーヒートを誘発します。雪やビニール、虫、落ち葉などがグリルを塞ぎ、気化熱を奪えなくなって熱がこもってしまいます。長距離走行で埃や虫が付着しやすくなり、市街地の走行ではゴミや大気中のPMが原因となります。フィンが詰まると空気流が阻害され、冷却水の熱交換が不十分になります。
ほかには、放置するとラジエーター内部のスケール(水垢)も原因になりますので、定期清掃が必要です。

 

・パーツの劣化・故障

エンジン冷却のためにさまざまな部品が作動しています。それらの経年劣化や故障がオーバーヒートを引き起こす原因となります。具体的にそれらの部品を見ていきます。

 

・ウォーターポンプ
ウォーターポンプの不具合がオーバーヒートを起こす原因になることもあります。ウォーターポンプが冷却水をエンジン内で循環させています。簡単に故障してしまう部品ではないのですが、まれにウォーターポンプが不具合を起こして冷却水を循環させることができなくなります。
このようなケースもあるので定期点検はやはり必要です。ちなみに、ウォーターポンプは10万㎞での交換が推奨されています。

 

・冷却用電動ファン
冷却用電動ファンの不具合がオーバーヒートを引き起こすこともあります。冷却用電動ファンは冷却水(クーラント)が循環するラジエーターを冷やすためにあります。
ラジエーターはトラックが自走する時に起きる走行風でも冷まされるのですが、渋滞時や停車中でも冷却水を冷ますことができるように冷却用電動ファンが作動してラジエーターを冷やします。

 

・サーモスタット・サーモメーター
サーモスタットやサーモメーターの不具合もオーバーヒートの原因となる場合があります。サーモスタットは冷却水の弁で、サーモメーターは温度を感知するものです。
温度の上昇をサーモメーターが感知すると冷却水をエンジン内に循環させるのですが、どちらかに不具合があれば冷却水は循環することなくオーバーヒートを起こしてしまいます。サーモスタットやサーモメーターの経年劣化による不具合がオーバーヒートの原因となるのです。

 

・エンジンオイルの劣化・不足

エンジンオイルが劣化あるいは不足すると、潤滑能力と冷却能力が不足してオーバーヒートにつながります。トラックは高負荷でオイル消費が早く、一般車も走行距離と時間に合わせて劣化が進みます。オイルが劣化したり、不足すると熱伝導が悪化し、エンジン内部の摩擦熱も増加します。
補充や交換(5,000~10,000kmごと)が予防に必須で、油圧警告灯の点灯も交換時期を知らせてくれます。

 

・エンジンに負荷をかける運転

低速ギアでの長距離坂道走行や長時間渋滞は、エンジンに過剰な負荷をかけオーバーヒートを引き起こす原因となります。トラックは積荷による負荷でエンジンの回転数が上がり、一般車両ではエアコンの過度な使用でエンジンの負荷が増します。
長い坂道では冷却が追いつかず、長時間の渋滞では熱がこもりやすくなります。急加速や高回転維持も発熱源となり、冷却システムの限界を超える場合があります。トラックの運転手はギア選択の最適化を心がけ、一般車ではエアコンを控えめにしましょう。
事前に水温計をチェックし、異常なら休憩を取って車両を休ませることも必要です。エンジンに過度の負担をかける運転がオーバーヒートの原因となります。

 

【参考】トラックの買取相場・実績一覧はこちら

【参考】トラックの全国無料出張査定依頼はこちら

【参考】LINE友達登録でトラックの買取実績・お役立ち情報を送信!無料出張査定依頼ができる!

 

オーバーヒートの症状

オーバーヒートはさまざまなサインで現れます。トラックや一般車両で共通する症状を捉え、早期対応する必要があります。以下で、具体的な兆候を詳しく説明します。

 

・水温計が異常値を示す

オーバーヒート初期に水温計がHマーク付近や赤ゾーンに達します。トラックは長時間走行で徐々に上昇し、一般車両は渋滞で急変します。正常範囲(C~Hの中間)を逸脱すると、それは冷却水循環が不十分なサインです。温度が100℃を超えると警告灯が点灯する場合もあります。
放置するとエンジン損傷につながるため、早めに停車・処置が必要です。水温計の異常はラジエーターやポンプの不調を示唆し、点検が必要です。デジタル表示車では数値で確認でき、アナログ車は針の動きを注意深く見る必要があります。

 

・エンジンの回転数が不安定になる

オーバーヒートの症状としてエンジンの回転数が不安定になることがあります。通常時とはエンジンの動作がまったく変わってきます。アイドリング時にエンストしたり、アクセルを踏んでも加速しにくかったりします。徐々に回転数の不安定さは増していき、最終的にエンジンが動かなくなってしまいます。エンジンの回転数に不調を感じたら早めに整備工場への持ち込みをお勧めします。
早ければ早いほど修理費は安く済み、エンジンの性能は維持されます。

 

・異音や異臭がする

オーバーヒートでは異音(金属音)や異臭(焼けた匂い)が発生します。トラックではポンプの異音が、一般車ではベルトの軋み音が生じます。異臭は冷却水が蒸発した焼け焦げた匂いで、エンジンから放出されます。熱で部品が変形し、摩擦が増加するサインです。
直ちにエンジンを止め、異音・異臭の原因を調べる必要があります。

 

・ボンネットから煙が出る

オーバーヒートが進行すると、ボンネットから白煙や蒸気が出ます。トラックは冷却水の蒸発が激しく、一般車も同様です。高温で冷却水が沸騰したことにより発生する蒸気は緊急信号ととらえてください。直ちに停車し、火災リスクを防がなければなりません。

 

・エアコンが効かない

エアコンが効かない場合にもオーバーヒートが疑われます。エンジンの冷却装置であるラジエーターとエアコンのコンデンサーは同じ場所に設置されているからです。
その両方を冷ますためにあるラジエーターファンが故障した可能性があります。

 

 

【参考】トラックの買取相場・実績一覧はこちら

【参考】トラックの全国無料出張査定依頼はこちら

【参考】LINE友達登録でトラックの買取実績・お役立ち情報を送信!無料出張査定依頼ができる!

 

「金額だけ知りたい」という方もお気軽にトラックファイブにご連絡
トラック・重機・バス買取の無料査定はこちら

オーバーヒートを起こしたときの対処方法

オーバーヒートが疑われたら、冷静に対処が必要です。トラックや一般車両で共通する手順を踏み、安全を優先することが大切です。ここでは、具体的な対処法を解説します。

 

・停車してエンジンを切る

オーバーヒートの対処法は、症状に気づいた時にいかに早く適切な対応ができるかが重要です。高温はエンジン自体を歪め、変形させてしまいます。そうなってしまったら修理は不可能になり、エンジンの交換もしくは車両の買い替えを余儀なくされます。
そうしないためにも、まずは車両を停車させたあと、すぐにエンジンを停止せずに、ボンネットを開けるか、キャブをチルトアップして、エンジンに外気が当たりやすくしてください。点検と必要な処置のために路肩などの安全な場所にできるだけ早く停車させてください。
エンジンが冷えるのを待ってから、エンジンを止めてエンジンの点検と適切な対処を行いましょう。

 

・ボンネットを開ける

ボンネットを少し開けるか、キャビンをチルトアップして風通しを良くしてください。空気が流れ込むことでエンジン温度が若干低下しますが、火傷に注意し、対応には手袋や布を使ってください。完全に開けると蒸気や熱が噴出する恐れがあるため、慎重に少しずつ上げてください。

 

・ラジエーターの状態を確認する

ボンネットを開けたら、まずはラジエーターの外観のチェックです。トラックは大型で、一般車はコンパクトです。その変形や漏れがないか目視で確認します。フィンにゴミや雪が詰まっていないかなどの確認も必要です。
過熱で膨張している場合、触らずに様子を見なければなりません。その場合はプロに相談する必要があります。

 

・冷却水を確認する

冷却水の状態を確認し、異常を把握する必要があります。ラジエーターキャップを冷えた状態で開け、タンク内の液面をチェックします。
Hマーク以内が正常で、Cマーク以下なら漏れの可能性があります。液が白濁している場合、エンジンオイルが混入しており、ヘッドガスケットの破損が疑われます。

アイドリング状態で水温が下がるか観察し、循環確認も必要です。トラックも一般車も同様に冷却水の量を確認する必要があります。液量が不足していれば補充が必要となりますが、原因(漏れ)を特定後に行いましょう。
冷却水の色が変色(茶色や黒)していれば、腐食が進んでおり、交換の検討が必要です。

 

・エンジンオイルを確認する

オイルゲージでエンジンオイルの量と状態の確認も必要です。トラックは高負荷で消費が進み、一般車も長時間運転でエンジンオイルは減少します。液面が下限以下なら不足、汚れや焦げた匂いがあれば劣化のサインです。オイルが減ると潤滑と冷却作用が弱まり、熱がこもるようになります。
不足時は補充が必要ですが、まずは原因(漏れや燃焼)を調べてください。異常なら交換や点検が必要で、整備士に相談も必要です。

 

・ロードサービスに連絡する

エンジンの温度が下がっても自走して整備工場まで走ることはしないでください。エンジンの高温が、長く続けば続くほどエンジンへのダメージは大きくなります。自走はあきらめてロードサービスを使いましょう。
普通車等の一般車両の場合はJAFなどのロードサービスに出動要請しましょう。JAFは乗用車専用のロードサービスしか行っていませんのでご注意ください。
車両重量3,000kg以下(最大積載量2,000kg以下)の自動車の対応しか行っていません。運送事業者によるトラック事業のための共済組合『交通共済協同組合』ではロードサービスの受付を行っています。会社や損害保険、またはご自身で決めているロードサービス、もしくはディーラーが対応可能であればご利用ください。

 

 

【参考】トラックの買取相場・実績一覧はこちら

【参考】トラックの全国無料出張査定依頼はこちら

【参考】LINE友達登録でトラックの買取実績・お役立ち情報を送信!無料出張査定依頼ができる!

 

オーバーヒートを起こした際の修理費用

費用は地域や工賃で変動する可能性があるため、参考値としてください。オーバーヒートを起こした際の修理費用は、トラックの部品が大型で耐久性重視のため、普通車より高額となります。交換時期の目安は、トラックは長時間・高負荷運転で摩耗が進むため、普通車より早めのスパンとなります。
定期点検で状態を確認し、オーバーヒートを起こす前の早期交換が推奨されます。

 

       パーツ名 修理費(万円) 交換時期(年及び走行距離数)
トラック 普通車 トラック 普通車
ホース 1.5~4万円 1~2.5万円 5~8年または10万km 5~7年または8万km
ラジエーター 10~20万円 3~10万円 7~10年または15万km 5~8年または10万km
ウォーターポンプ 3~6万円 2~4万円 6~10年または12万km 5~8年または8万km
サーモスタット 2~4万円 1.5~3万円 5~7年または8万km 4~6年または6万km
ヘッドガスケット 15~30万円 10~20万円 10~15年または20万km 8~12年または15万km
エンジンオイル 1~2万円 0.5~1.5万円 3~6ヶ月

5,000~10,000kmごと

6ヶ月~1年

5,000~15,000kmごと

 

 

【参考】トラックの買取相場・実績一覧はこちら

【参考】トラックの全国無料出張査定依頼はこちら

【参考】LINE友達登録でトラックの買取実績・お役立ち情報を送信!無料出張査定依頼ができる!

 

「金額だけ知りたい」という方もお気軽にトラックファイブにご連絡
トラック・重機・バス買取の無料査定はこちら

オーバーヒートを防ぐための点検ポイント

オーバーヒートを防ぐには、定期的な点検が不可欠です。トラックや一般車両で共通するチェックポイントを押さえ、予防に努めましょう。具体的な方法を解説します。

 

・水温計を確認する

運転前に水温計を確認し、異常値(Hマークや赤ゾーン)をチェックしましょう。トラックは長時間走行、一般車は渋滞が要注意です。異常ならば早めに停車し、冷却システムを点検しましょう。

 

・冷却水の量を確認する

冷却水の量はラジエーターキャップを開けて確認します。Hマーク以内が正常で、Cマーク以下なら補充が必要です。
トラックは大容量、一般車の量はコンパクトですが、両者とも液面低下は漏れの可能性があります。色が白濁(オイル混入)や変色(腐食)なら交換が必要です。補充時は純正液を使い、エンジンの冷間時に行います。
定期点検(5,000kmごと)で液量と状態を管理し、不足を防ぎます。過剰補充は圧力上昇を招くので要注意です。

 

・エンジンオイルの量・汚れを確認する

オイルゲージでのオイル量と汚れのチェックを日常点検で怠ることのないようにしてください。トラックは高負荷、一般車は長距離で劣化は進みます。5,000~10,000kmごとの確認では、不足や変色があれば交換を行う必要があります。

 

・パーツが劣化・故障していないか確認する

各パーツであるホース、ポンプ、サーモスタットの状態のこまめな点検は重要です。トラックは振動、一般車は経年で劣化が進みます。
定期メンテナンスを行うことによって、パーツが劣化・故障していないかを確認し、交換時期を見極めて予防に努める必要があります。

 

 

【参考】トラックの買取相場・実績一覧はこちら

【参考】トラックの全国無料出張査定依頼はこちら

【参考】LINE友達登録でトラックの買取実績・お役立ち情報を送信!無料出張査定依頼ができる!

 

まとめ

愛車をいたわり、定期点検・日常点検を行うことで防ぐことができるオーバーヒートは少なくありません。しかし、日ごろ点検しても対処できないオーバーヒートが起きてしまうこともあります。その際にはエンジンへの損傷を進行させないように早めの対処を行ってください。
万一、エンジンを元に戻すことができなくなってしまった場合には、エンジンの積換えや、車両の買い替えに多額の費用が必要になる場合もあります。そのような事態にならないように、黙って走り続けるかけがえのない愛車を日々いたわり大切にしたいものですね。定期点検・日常点検は非常に大切なものですね。
年間13,000台以上の買取実績を持つトラックファイブは、皆さまのご不要になったトラックや重機の高価買取に役立たせていただきます。
そのタイミングがやってきた時には、ぜひ、お声がけください。

トラックファイブは『豆知識』でこれからもさまざまな情報をお届けしていきます。

 

 

【参考】トラックの買取相場・実績一覧はこちら

【参考】トラックの全国無料出張査定依頼はこちら

【参考】LINE友達登録でトラックの買取実績・お役立ち情報を送信!無料出張査定依頼ができる!

「金額だけ知りたい」という方もお気軽にトラックファイブにご連絡

トラック買取の無料査定はこちら

関連記事一覧