移動式クレーンの操作・運転に必要な免許や資格の種類は? その他のクレーンの免許や資格についても解説

建設現場や物流現場で活躍する移動式クレーンは、重い荷物を吊り上げ、運搬する上で欠かせない存在です。しかし、これらの特殊な車両やクレーンを操作するためには、定められた免許や資格が必要です。
今回の『豆知識』では、移動式クレーンの操作・運転に必要な免許や資格の種類を詳しく解説します。さらに、その他のクレーンに関する資格についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

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移動式クレーンの操作に必要な免許や資格の種類

移動式クレーンの操作には、吊り上げ荷重によって必要な免許や資格が異なります。ここでは移動式クレーンの操作に必要な免許と資格を紹介します。

移動式クレーン運転士免許

移動式クレーン運転士の免許は労働安全衛生法に定められた免許です。移動式クレーン運転士の免許の取得によって吊り上げ荷重5t以上の移動式クレーンの操作・運転ができます。
ちなみに一般道の通行をするのには、当然ですが運転免許が必要になります。
以下が試験詳細です。受験資格は不問となっています(ただし18歳以上になるまで交付されません)。

学科試験 40問・2時間30分 合格基準
1.移動式クレーンに関する知識 10問 総得点が60%以上の得点、各科目が40%以上の得点率が合格基準
2.原動機及び電気に関する知識 10問
3.移動式クレーンの運転に必要な力学に関する知識 10問
4.関連法令 10問
実技 合格基準
1.移動式クレーンの運転 実技の減点の合計が40点以下が合格基準
2.移動式クレーンの運転のための合図


小型移動式クレーン運転技能講習

小型移動式クレーンは吊り上げ荷重が5t未満の移動式クレーンのことを言います。作業現場の小運搬や建設資材の運搬に活躍するユニック車を操作する際に必要となります。
作業の幅が広いため、人気の資格となっています。

講習内容 時間
1.小型移動式クレーンに関する知識 6時間
2.原動機及び電気に関する知識 3時間
3.運転に必要な力学に関する知識 3時間
4.関連法令 1時間
5.学科試験
実技 時間
1.運転のための合図 1時間
2.小型移動式クレーンの運転 6時間
3.修了試験

この修了テストも落とすためのテストではなく、難易度の高い講習・テストではありません。
正しい知識と安全作業の手順を身につけてもらい事故なくクレーン作業を行ってもらうための講習と修了試験なのです。そして、この小型移動式クレーンには実施の作業に玉掛作業の知識と玉掛の資格が必要になります。

移動式クレーン運転の業務の特別教育

吊り上げ荷重が1t未満の移動式クレーンを操作する場合に必要な資格です。学科と実技の特別教育を受けることで取得でき、比較的短期間で取得が可能です。

概要 受講要件 教育科目と時間
吊り上げ荷重が1t未満の移動式クレーンの運転業務に必要な資格 18歳以上 学科:6時間以上、実技:3時間以上

 

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移動式クレーンの運転に必要な免許の種類

移動式クレーンの「操作」にはクレーンに関する免許が必要ですが、公道を走行する「運転」には、車両の種類に応じた自動車運転免許が必要です。必要な自動車運転免許を紹介します。

大型自動車第一種免許

車両総重量11t以上、最大積載量6.5t以上、乗車定員30人以上のいずれかを満たす自動車を運転するために必要な免許です。移動式クレーン車の中でも、トラッククレーンやホイールクレーンといった大型の車両を公道で運転する際に必要となります。

概要 受講要件 教育科目と時間
車両総重量11t以上、最大積載量6.5t以上、乗車定員30人以上の自動車の運転が可能 21歳以上、普通自動車免許等取得から通算3年以上経過 定められた技能及び学科教習時間は所持免許の種類によって変わります。卒業検定に合格する必要あり

大型特殊自動車第一種免許

特殊な構造を持つ自動車で、公道を運転するために必要な免許です。移動式クレーンのうち、クローラークレーンなど、特殊な走行装置を持つ車両を公道で運転する際に必要となります。
なお、大型特殊自動車に分類される車両は、原則として最高速度が制限されます。

概要 受講要件 教育科目と時間
・特殊な構造を持つ自動車の運転が可能
・移動式クレーン車の中では、クローラークレーンなどが該当
18歳以上、視力・聴力など一定の基準を満たすこと 定められた技能及び学科教習時間は所持免許の種類によって変わります。卒業検定に合格する必要あり

 

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移動式クレーンの免許や資格で運転できるクレーンの種類

移動式クレーンには様々な種類があり、それぞれの特長や用途が異なります。移動式クレーンの種類と概要・特長をご紹介します。

種類 概要・特長
トラッククレーン ・トラックの車台にクレーン装置を架装したタイプ
・公道を自走できるため、移動が容易で、様々な現場で活躍する
ホイールクレーン ・クレーン専用の車台にクレーン装置を架装したタイプ
・トラッククレーンより大型で機動性に優れ、不整地でも安定した作業が可能
クローラークレーン ・キャタピラ(履帯)で走行するタイプ
・安定性が非常に高く、軟弱な地盤でも作業が可能だが、自走して公道を移動することはできない

 

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その他のクレーンの運転に必要な免許や資格の種類

移動式クレーン以外にも、建設現場や工場、港湾などで活躍する様々なクレーンがあります。それぞれのクレーンに必要な免許や資格があります。その免許・資格を紹介します。

クレーンの免許の種類

クレーン(及びデリック)には数種類の免許と技能講習によって取得可能な資格があります。重量物の揚重・移動が目的のクレーン操作にはいつも危険が隣り合わせにあります。その危険を回避するためにあるのが免許であり、資格なのです。
免許試験や技能講習は決して受験者を落とすためにあるのではないのです。正しい知識や技能を学んで身につけてクレーン・デリックの免許や資格を取得してください。そして、事故のない安全な揚重作業に当たってください。

クレーン・デリック運転士免許(限定なし)

クレーン・デリック運転士免許(限定なし)は労働安全衛生法により定められた免許です。学科試験及び実技試験があります。これらに合格すると運転可能になるクレーンの種類は天井クレーン、ジブクレーン、橋形クレーン、ガイデリック、スチフレッグデリック、ジンポールなどの各種クレーン、各種デリックです。このクレーン・デリック運転士免許(限定なし)を取得すれば、すべてのクレーンとデリックが運転できるようになります。
2021年のクレーン・デリック運転士免許(限定なし)の合格率は65.9%にのぼります。この数値が示す難易度はこの免許一つですべてのクレーンとデリックの運転が認められると考えるならば決して高くないのではないでしょうか。
以下が試験詳細です。受験資格は不問となっています(ただし18歳以上になるまで交付されません)。

学科試験 合格基準
1.クレーン及びデリックに関する知識 10問 総得点が60%以上の得点、各科目が40%以上の得点率が合格基準
2.原動機及び電気に関する知識 10問
3.クレーンの運転に必要な力学に関する知識 10問
4.関連法令 10問
実技 合格基準
1.クレーンの運転 実技の減点の合計が40点以下が合格基準
2.クレーンの運転のための合図

ちなみに2006年からクレーン・デリック運転士免許(限定なし)に変更されています。
それまではクレーン運転士免許(限定なし)がこの免許名でした。

クレーン・デリック運転士免許(クレーン限定)

労働安全衛生法に定められた免許であるクレーン・デリック運転士免許(クレーン限定)に合格できれば天井クレーン、橋形クレーンなどのクレーンの運転が可能になります。2021年のクレーン・デリック運転士免許(クレーン限定)の合格率は57.7%であり、クレーン・デリック運転士免許(限定なし)よりも低い数値となっています。
すべてのクレーンの運転が可能になるクレーン・デリック運転士免許(限定なし)のほうが合格率が高いのは不思議な気がしますが、受験者の心構えが違うということなのでしょうか。
以下が試験詳細です。受験資格は不問となっています。

学科試験 合格基準
1.クレーン及びデリックに関する知識 10問 総得点が60%以上の得点、各科目が40%以上の得点率が合格基準
2.原動機及び電気に関する知識 10問
3.クレーンの運転に必要な力学に関する知識 10問
4.関連法令 10問
実技 合格基準
1.クレーンの運転 実技の減点の合計が40点以下が合格基準
2.クレーンの運転のための合図

クレーン・デリック運転士免許(床上運転式クレーン限定)

こちらも労働安全衛生法に定められた免許であるクレーン・デリック運転士免許(床上運転式限定)に合格できれば5t以上の荷を床上から操作するクレーンの運転が許可されます。5t未満の場合はクレーン運転の特別教育を終了すれば操作することが許可されます。
2021年のクレーン・デリック運転士免許(床上運転式限定)の合格率は45.5%であり、クレーン・デリック運転士免許の3種のなかで一番低い数値となっています。
以下が試験詳細です。受験資格は不問となっています。

学科試験 合格基準
1.クレーン及びデリックに関する知識 10問 総得点が60%以上の得点、各科目が40%以上の得点率が合格基準
2.原動機及び電気に関する知識 10問
3.クレーンの運転に必要な力学に関する知識 10問
4.関連法令 10問
実技 合格基準
1.クレーンの運転 実技の減点の合計が40点以下が合格基準
2.クレーンの運転のための合図

揚貨装置運転士免許

揚貨装置とは船舶に取り付けられたクレーンやデリックのことを言います。こちらも労働安全衛生法に定められた免許である揚貨装置運転士に合格できれば5t以上の荷を床上から操作する揚貨装置の運転が可能になります。
2021年の揚貨装置運転士免許の合格率は80.5%となっています。
以下が試験詳細です。受験資格は不問となっています。

学科試験 合格基準
1.揚貨装置に関する知識 10問 総得点が60%以上の得点、各科目が40%以上の得点率が合格基準
2.原動機及び電気に関する知識 10問
3.揚貨装置の運転に必要な力学に関する知識 10問
4.関連法令 10問
実技 合格基準
1.揚貨装置の運転 実技の減点の合計が40点以下が合格基準
2.揚貨装置の運転のための合図

技能講習が必要なクレーンの資格の種類

技能講習も労働安全衛生法に定められた各種クレーンの資格取得に必要になります。こちらは建設現場、工場で必要になる資格です。
作業内容として必ず必要なものですから、講習内容をしっかり頭に入れてもらい、修了後の試験に合格して、安全な作業に当たってください。

床上操作式クレーン運転技能講習

工場などの天井に設置されている移動可能なクレーンです。ぶら下がるペンダントスイッチを使って床上で操作ができるので床上操作式クレーンと呼ばれています。
労働安全衛生法にもとづく講習です。3日間の講習で学科・実技、そして修了テストがありますが、その内容は決して高いレベルではないようです。そして、この床上操作式クレーンにも実施の作業に玉掛作業の知識と玉掛の資格が必要になります。

玉掛け運転技能講習(1t以上)

各種クレーンによる揚重作業にこの玉掛けは必ず必要となります。クレーンによる揚重・移動作業中にひとたび事故があれば、大事故になる可能性が大きいです。そんな事故を決して起こさないために、この玉掛作業の講習はとても大切なものになります。
2日間の学科講習と1日の実技講習が必要になります。非常に取得しやすい講習です。この玉掛作業資格も、労働災害を減らすために重要な作業手順を周知してもらうことを目的にしており、落とすための講習修了テストではありません。

特別教育で取得可能なクレーンの資格の種類

特定のクレーン作業については、特別教育を修了することで運転が可能となります。それぞれに必要な特別教育をご紹介します。}

クレーン運転の業務の特別教育

吊り上げ荷重が0.5t以上1t未満のクレーン運転に必要な特別教育です。

概要 受講要件 教育科目と時間
吊り上げ荷重0.5t以上1t未満のクレーンの運転業務に必要な資格 18歳以上 学科:6時間以上

実技:3時間以上

デリック運転の業務の特別教育

吊り上げ荷重0.5t以上1t未満のデリック運転に必要な特別教育です。

概要 受講要件 教育科目と時間
吊り上げ荷重0.5t以上1t未満のデリックの運転業務に必要な資格 18歳以上 学科:6時間以上

実技:3時間以上

玉掛けの業務の特別教育

吊り上げ荷重1t未満の玉掛け作業に必要な特別教育です。

概要 受講要件 教育科目と時間
吊り上げ荷重1t未満の玉掛け業務に必要な資格 18歳以上 学科:5時間以上

実技:4時間以上

建設用リフト運転の業務の特別教育

建設用リフトの運転に必要な特別教育です。

概要 受講要件 教育科目と時間
建設用リフトの運転業務に必要な資格 18歳以上 学科:6時間以上

実技:2時間以上

 

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まとめ

移動式クレーンの操作には、吊り上げ荷重によって「移動式クレーン運転士免許(5t以上)」、「小型移動式クレーン運転技能講習(1~5t)」、「移動式クレーン運転の業務の特別教育(1t未満)」のいずれかが必要です。さらに、公道で運転する場合には、車両の大きさに応じた自動車運転免許も欠かせません。
安全かつ効率的な作業を行うためには、これらの免許や資格を正しく理解し、取得することが重要です。

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