
けん引トラックのフルトレーラーを徹底解剖! 構造・寸法やセミトレーラーとの違い、運転に必要な免許などを紹介
物流業界で欠かせないけん引トラックのフルトレーラーは、大量の貨物を効率的に運ぶ頼もしい存在です。フルトレーラーは、けん引車と荷台を組み合わせた特殊な車両で、その構造や寸法、セミトレーラーとの違いが注目されます。
今回の『豆知識』では、けん引車とトレーラーの関係から、フルトレーラーの構造や種類、最近の規制緩和による全長25mのことまでを解説します。
用途別の平ボディやダンプトレーラー、メリットである輸送コストの削減や重量税の特徴もお伝えします。さらに、運転に必要な大型免許やけん引免許、車幅やバック時の注意点も網羅しています。フルトレーラーの魅力を理解し、安全な運用を目指しましょう!
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目次

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けん引トラックとは?
けん引トラックは、正式には「けん引車」または「けん引自動車」と呼ばれ、トレーラーと呼ばれる荷台部分を引っ張って貨物を運ぶ車両です。
エンジンを搭載し、運転席のあるけん引車は、単体でも走行可能ですが、主にトレーラーを連結して大量輸送に活用されます。物流や建設業界で活躍し、道路運送車両法に基づく規格を満たす設計が特徴です。
トレーラーの種類や用途により、柔軟な運用が可能です。以下では、トレーラーとトラクターやトラックとの違いを詳しく見ていきます。
・トレーラーとトラクター(ヘッド)との違い
トレーラーは貨物を載せる荷台部分で、自身にエンジンや駆動装置がなく、けん引車に連結して運搬します。一方、トラクター(ヘッド)はけん引車の一種で、エンジンと運転席を備え、トレーラーを引っ張る役割を持ちます。トレーラーは荷重を支える車軸を持ち、用途に応じた構造が特徴です。
・トレーラーとトラックの違い
トレーラーはエンジンを持たず、けん引車に連結して貨物を運ぶ荷台部分です。それに対して、トラックはエンジンと荷台が一体の車両で、単独で走行・運搬が可能です。トレーラーは大量輸送や特殊貨物に適し、切り離して用途を変え、柔軟に運用できるのが強みと言えます。
トラックは小回りが利き、少量輸送に便利です。トレーラーとトラックは用途や積載量で使い分けられます。
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フルトレーラーとは
フルトレーラーは、けん引車(トラクター)に連結され、荷重の大部分を自身の車軸で支えるトレーラーの一種です。物流で大量の貨物を効率的に運び、構造や寸法に特徴があります。以下で、フルトレーラーの構造や寸法を詳しく解説します。
・フルトレーラーの構造
フルトレーラーは、トラクターと連結し、荷重を前後の車軸でほぼすべて支える構造です。連結はピントルフックやターンテーブルを使い、ドリー式では中間の台車(ドリー)が回転してフルトレーラーの追従性を高めます。
一方、センターアクスル式は車軸が中央に集中し、操作が比較的容易なのが特徴です。荷台は平ボディタイプやダンプタイプなど用途に応じ多彩にそろっています。
車軸数が多く、非常に重い荷重を分散し、道路への負担を軽減しています。しかし、フルトレーラーは連結箇所の多さから、運転には高い技術が必要で、安全な運用が求められます。
・フルトレーラーの寸法
フルトレーラーの寸法は、道路運送車両法で定められ、連結時の全長は最大25m、幅は2.5m、高さは3.8mが基準です。全長25mまでの規制緩和については後述しますが、2019年の規制緩和で全長が21mから25mに拡大し、フルトレーラーの輸送効率がさらに向上しました。
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フルトレーラーの種類
フルトレーラーは構造や設計により種類が分かれます。以下では、代表的なドリー式とセンターアクスル式の特徴を紹介します。
・ドリー式フルトレーラー
フルトレーラーの一種であるドリー式とセンターアクスル式では、車軸(タイヤ)の位置が違っています。ドリー式フルトレーラーは、一般的なトラックの車軸のように前後に離れています。
トラクターとトレーラーの間に「ドリー」と呼ばれる前輪台車を設けたタイプです。ドリーはターンテーブルで回転し、トレーラーがトラクターの動きにスムーズに追従します。
車軸が前方と後方に分かれていることによって、積荷の重量がすべてのタイヤに分散されるため、各タイヤにかかる負荷を軽減できます。しかし、ドリー式フルトレーラーを連結して運転することは非常に難しいです。
・センターアクスル式フルトレーラー
センターアクスル方式はセンターにアクスル(車軸)が集中しています。ポールトレーラーのように長い連結棒であるドローバー(連結棒)が備え付けられており、トラクター側の連結器とつながります。
トラクターとの連結は1カ所ですのでドリー式フルトレーラーよりも運転はしやすくなります。
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フルトレーラーとセミトレーラーの違い
セミトレーラーは、トラクターに連結し、荷重の一部をトラクターの後部車軸に負担させるトレーラーです。セミトレーラーの前部に車軸がなく、キングピンでトラクターと結合し、切り離して自立させるには、スタンドやジャッキで支える必要があります。
一方、フルトレーラーは前輪と後輪を持ち、荷重のほぼすべてを自身の車軸で支えています。連結箇所はフルトレーラーが多く(ドリー式であれば2箇所)、可動場所が増えることによって運転操作は複雑になり、運転難易度が高くなります。
セミトレーラーは操作が比較的容易でコンテナ輸送に多用され、フルトレーラーは多軸でバラ荷物や大量輸送に適しています。切り離し後の安定性もフルトレーラーが優れ、用途や運転技術での使い分けが重要です。
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フルトレーラーは全長25mまで規制緩和へ
フルトレーラーの全長は、従来の道路運送車両法では21mに制限されていました。しかし、2019年1月の特殊車両通行許可基準の改正で、物流の効率化やドライバー不足対策を背景に、全長25mまで規制緩和されました。
それによって、大型トラック2台分に相当する貨物を1台で運べ、輸送力とコスト効率が向上しました。しかし、長大な車両ゆえ、カーブや交差点、駐車場では内輪差や死角に十分な注意が必要です。
道路条件や許可を遵守し、安全運転が求められます。
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【用途別】フルトレーラーの種類
フルトレーラーは運ぶ荷物の性質に応じ、用途別に多彩な種類があります。以下で、平ボディタイプ、ダンプタイプ、ライトトレーラータイプを解説します。
・平ボディ
平ボディトレーラーは、屋根や高い壁のないオープン型の荷台を持つフルトレーラーです。「アオリ」と呼ばれる低いパネルで荷台を囲み、荷物の落下を防ぎます。
アオリを下すことによってフォークリフトが寄り付きやすくなり、側方や後方から積み下ろしが可能です。
原木、鋼材、建設資材など幅広い貨物に対応できることも特徴の一つです。
軽量な架装でありながら積載量を最大化し、汎用性が高いことも大きな特徴です。
しかしながら、雨に弱いため、積荷によっては降雨対策が必要になります。
物流現場で広く使われ、車両価格も手頃で重宝されています。
・ダンプトレーラー
ダンプトレーラーは、荷台をリフトアップして土砂、コンクリート、産業廃棄物などを排出できるフルトレーラーです。
足場の悪い建設現場や廃棄物処理で活躍し、一気に荷を降ろせる効率性が強みとなっています。
車軸が多く、重量が道路基準を超える場合、特殊車両通行許可が必要となります。
大量輸送が可能で、通常のダンプより積載量が大きく、建設工事の工期短縮に貢献します。
過積載や路面状況に注意し、安全運用を行なうことが重要です。
・ライトトレーラー
ライトトレーラーは、軽量でけん引を前提としたフルトレーラーです。
センターアクスル式が多く、ドリー式と比べると運転操作が比較的簡単です。
運送よりキャンピングやレジャー用に人気で、車両総重量750kg以下ならけん引免許が不要の場合もあります。
軽量な連結装置を持ち、重い荷物には不向きですが、小規模輸送や個人利用に最適です。
用途に合わせた選択がカギとなります。
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フルトレーラーのメリット
フルトレーラーは物流で多くの利点を持ちます。以下で、積載量やコスト、税金のメリットを紹介します。
・1台で多くの荷物を積める
そもそもの大きな目的である大量輸送を可能にすることがフルトレーラーの大きなメリットです。人手不足の運送業界で一人のドライバーでどれだけの荷を運ぶことができるのかは大きな課題と言えるでしょう。
それを一度に解決できるのがこのフルトレーラーです。
・トレーラーを降ろすことで輸送コストを抑えられる
効率的な輸送方法を考えて、非けん引車両である後続トレーラーを中継基地で切り離して別のトラクターにけん引させたり、トレーラーだけをフェリーに積んで到着港で待ち構えていたトラクターにけん引させて目的地まで行くなど、無駄な輸送コストを抑えて働き方改革にも貢献できる運輸方法を考えることができます。
・トレーラー部分に重量税が課税されない
そして、もう一つのメリットはトレーラー部分に重量税が課税されないことです。これは見落としがちな大きな魅力です。
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フルトレーラーの運転に必要な免許
フルトレーラーの運転には専門的な免許が必要です。以下で、大型免許とけん引免許を解説します。
・大型免許
大型免許は、車両総重量11t以上、最大積載量6.5t以上、乗車定員30人以上の車両を運転するための免許です。フルトレーラーは総重量が大きく、普通免許や準中型、中型免許では運転不可です。
大型免許を保有することによってトラックやダンプも運転でき、物流業界や建設業界での仕事が広がります。教習所で取得可能で、技術スキルの向上が大型免許取得のカギです。
・けん引免許
けん引免許は、車両総重量750kgを超えるトレーラーをけん引する際に必須の免許です。第一種けん引免許が一般的で、18歳以上かつ四輪免許が必要になります。
教習所や試験場で技能を学び、フルトレーラーの操作を習得することが大切です。物流業界での需要が高く、貴重な資格になります。
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フルトレーラーを運転する時の注意点
フルトレーラーの運転は難易度が高く、注意が不可欠です。以下で、フルトレーラーを運転する時に注意すべき具体的なポイントを紹介します。
・車幅に注意する
フルトレーラーは幅が2.5mと広く、車線や障害物との間隔に注意が必要です。ミラーとカメラを最大限に利用しながら側方・後方を確認し、死角を減らします。狭い道や駐車場では、周囲の安全を確保し、慎重な運転を心がけましょう。
・大回りして右折する
フルトレーラーは内輪差が大きく、特に右折時はトレーラーがふくらみ、車線をはみ出しやすくなります。大きく左に振って曲がり、対向車線や歩道を避けることに意識を集中してください。
速度を抑えながら、ミラーとカメラで側方・後方を確認し、安全に右折を行ってください。
・ゆっくり左折する
左折時は内輪差でトレーラーが車線や縁石に接触しがちになります。ハンドルを遅めに切り、周囲を確認しながらゆっくり進んでください。後方や側方をミラーやカメラでチェックし、障害物を回避してください。
十分すぎるほどの慎重さが事故防止につながります。
・小刻みに修正しながらバックする
フルトレーラーは連結部が折れ曲がることによってバックが非常に難しくなります。曲がる方向と逆にハンドルを切り、小刻みに修正しながら運転する必要があります。ゆっくり後退し、ミラーとカメラ、目視で周囲を確認してください。最新の注意を払うことで安全にバックを進めます。
助手や誘導員がいれば必ず後方に立ってもらって誘導してもらいましょう。
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まとめ
けん引トラックのフルトレーラーは、構造や寸法の大きさで大量輸送を支えるこれからの物流の要となっていくと言っても過言ではないでしょう。
ドリー式やセンターアクスル式、平ボディタイプやダンプタイプなど用途別の種類が豊富で、セミトレーラーとの違いも明確です。全長25mへの規制緩和で効率が向上し、コストや税金のメリットも魅力なフルトレーラーです。大型免許とけん引免許が必要で、車幅や折れ曲がりに注意し、安全運転が不可欠ではありますが、フルトレーラーは物流の未来を切り開き、物流業界の輸送を強力にサポートします。
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