パワーゲート(荷卸用昇降装置)付きトラックの特徴とは?

 

はじめに(パワーゲートとは)

 

パワーゲートはトラックの後部に装着し、荷の積み卸しに使用する荷役省力化装置です。

パワーゲート付きトラックはドライバーの一番重労働となる荷の積み卸し作業を省力化します。

 

物流に欠かすことの出来ないロールボックスパレット(カゴ車)を地上から荷台まで容易に移動させることが出来ます。

ロールボックスパレット(カゴ車)ではEC事業の発展で増えた多品種多量のこまごました商品の輸送に非常に適しています。

そして、重量のあるガスボンベや引越し業者の家具の輸送や工事現場での重量物(資材・機械工具など)の輸送にも適します。

 

このパワーゲートは初めからトラックに取り付けられているパワーゲート付きトラックもありますが、あとから取り付けることも可能です。

 

そして、このパワーゲートは極東開発工業㈱の商標登録された製品名です。

テールゲートリフターやリフトという言い方もありますが、言いやすかったり、聞いて一度で理解の出来る通称が一般的な呼び名になったりすることが多いですね。

 

今回の『豆知識』はこのパワーゲート付きトラックを取り上げました。

パワーゲート(テールゲートリフター)の特徴をよく理解していただき、安全に十分務め効率的な作業に当たっていただきたく思います。

 

 

パワーゲート(テールゲートリフター)の種類

 

パワーゲートは平ボディトラックにもバンタイプのトラックにも装着できます。

昇降の仕方と、昇降板の格納の方法で大きく4種類に分類されます。

 

・主なパワーゲート(テールゲートリフター)の種類

※厚生労働省(テールゲートリフターを安全に使用するために 2ステップで学ぶ6基本&11場面別ルール)資料よりお借りしています。

 

《昇降タイプ》

・垂直式

上記解説図の通り、ゲート(昇降版)が荷台に固定された二本のレールに沿って垂直に上下して荷を荷台に運び入れたり、降ろすために活躍する省力化装置がパワーゲート(テールゲートリフター)です。

 

・アーム式(チルト式)

トラック後部に取り付けられた二本のアームにゲート(昇降版)が固定されておりアームの上下でゲート(昇降版)が動きます。

ゲートの板に角度をつけてスロープ状に固定することもできます。

 

《昇降板の格納タイプ》

・後部格納式

ゲート(昇降版)が荷台後方の扉のようになっており、『ゲート蓋』と呼ばれたり、その動きから『跳ね上げ』と呼ばれたりするパワーゲートです。

この後部格納式タイプはゲートを降ろさないと後部扉の開閉は出来ません。

 

・床下格納式

上記解説図の通りゲート(昇降版)がたためるようになっており、トラックの走行時や使用しない時には折りたたんで荷台下に収容でるパワーゲートです。

そのためいつでも荷台後部の扉やアオリは開閉できます。

 

 

メーカー各社

 

日本においてトラック架装メーカー各社が永年の経験をもとに独自のパワーゲート(テールゲートリフター)を開発しています。

 

・日本リフト株式会社

1973年、リフトゲートの製造販売を日本で最初に行なった東京建設興業、東建リフトゲート販売株式会社より引き継ぎ、東建リフトゲート株式会社として東京都稲城市で発足しました。

そして1978年、東建リフトゲート株式会社より、日本リフト株式会社に社名変更しています。

テールゲートリフター専業業者として半世紀、国内のパワーゲート(テールゲートリフター)業界を牽引しています。

後部格納式の昇降板格納タイプは日本リフトが創業時に製品化しています。

 

パワーゲートによってさまざまな問題解決を行っています。

従来ならば定地点で使用せざるを得なかった重量のある清掃機器などを巡回サービスで有効活用するために利用されたり、2,500㎏までの重量物の揚重可能なリフターは安全に精密機械も荷台に固定させて輸送することが可能です。

 

そして、トラックに取り付けなくとも地上の移動が出来てリフトアップ可能な移動式安全リフトの開発も行っています。

トラックの燃費を向上させ、環境負荷を和らげて、トラックの積載量を増やすことが出来ます。

 

・新明和工業株式会社

兵庫県宝塚市に本社のある新明和工業は、もう100年も前の1920年に川西機械製作所が飛行機部を設置したところからスタートです。

戦後航空機製造が禁止され、それまでに培ってきた技術を航空機以外のさまざまな事業に活かしてきました。

そして、航空機製造が解禁になり、航空機の開発を続けながら私たちの生活に欠かすことの出来ないダンプトラックやごみ収集車など特装車両の開発を手がけてきました。

パワーゲート(テールゲートリフター)においては積み卸しの負担軽減、積み卸しの時間短縮、余裕のある安全配送で『スマート配送』の実現を可能にしています。

 

運ぶ荷の種類や重量に合わせて様々なパワーゲート(テールゲートリフター)を開発しており、日本のトラック輸送を支える一翼となっています。

 

・極東開発工業株式会社

兵庫県西宮市に本社を置く極東開発工業は、1955年創業以来培ってきた技術力・信用・和協の精神を礎に「サステナブル社会の実現・発展に貢献するグローバルな総合インフラメーカー」を目指しています。

そして『パワーゲート』は極東開発工業で商標登録された製品名です。

 

垂直式、アーム式の昇降タイプ、後部格納式、床下格納式の昇降板格納タイプの2タイプ2方式全4種類のパワーゲートを製作しています。

 

・日本フルハーフ株式会社

1963年、日本軽金属株式会社といすゞ自動車株式会社の折半出資により、米国フルハーフ社の技術を導入し設立された神奈川県厚木市に本社のある会社です。

 

バンボディ、ウィングボディの架装を行いそれに対応して後部格納式、床下格納式の昇降板格納タイプのパワーゲート(テールゲートリフター)の開発・製作も柔軟に行っています。

 

 

パワーゲート付きトラックが果たす役割

 

このパワーゲート付きトラックが果たす役割はなんと言っても省力化と安全性の向上です。

日本の産業は運送業を無くして発展することも持続させることも出来ません。

運送業は日本の基幹産業なのです。

しかしながら『3K』の代表選手として揶揄されることもあり、若い働き手を中心に慢性的な働き手不足の状態なのです。

 

女性にも高齢者にも働き易い職場にするために活躍しているのがこのパワーゲートなのです

 

人間が一人で荷台に運ぶのにひと昔前ならば、多くの人間の手で一つ一つの荷を手渡ししながら運び入れていたものを、ロールボックスパレット(カゴ車)に積み入れ、力の無い女性一人ででもこのパワーゲート(テールゲートリフター)を利用することで積み込みが可能となりました。

 

ガスボンベや機械類など単体で重量のあるものもこのパワーゲートがあれば一人でトラックの荷台や荷室に運び込むことは可能です。

倉庫内の揚重機やユニックトラックのクレーンも必要無いのです。

 

EC事業の発展と共に形の揃わないさまざまな商品の配送が運送業の小口業務として年々右肩上がりに増加しています。

多品種大量の商品の輸送にパワーゲートとロールボックスパレット(カゴ車)は不可欠です。

 

国土交通省による『中小トラック運送事業者向けテールゲートリフター等導入支援事業』が毎年予算化されており、公益社団法人全日本トラック協会が窓口となって実施されています。

 

このことは国の目指す『働き方改革』においてのパワーゲートの必要性・重要性の裏付けにもなると思います。

 

 

おわりに(パワーゲートを安全に使用するために)

 

このパワーゲートを利用することによって重い積荷を簡単に移動させることが出来るようになりました。

 

そして、このパワーゲートを利用しての移動は上下での移動となります。

効率的に荷台や荷室に荷を積むために使用されるロールボックスパレット(カゴ車)は重量物であり、背丈の高いものとなります。

そんな事情からひとたび事故が起きてしまうと重大災害につながることが多く、厚生労働省では『テールゲートリフターを安全に使用するために』と題したパンフレットを用意しています。

 

どんなに素晴らしい省力化があろうとも、安全は関係無しの作業では意味がありません。

最後にこの内容を確認して、今回の『豆知識』を終わらせていただきます。

 

『テールゲートリフターを安全に使用するために』

作業の安全のため! 守るべき基本ルール6
(1)平坦な場所で使用する。
(2)積載量を遵守し、昇降板の中央部に荷を配置する。
(3)昇降板・キャスターそれぞれのストッパーを使用する。
(4)周辺の安全を確保し、三角コーン等を配備する。
(5)作業にふさわしい装備をする。(ヘルメット、手袋、案全靴の着装)
(6)始業前点検・定期点検を実施する。(点検事項はテールゲートリフターメーカー各社の取扱説明書を参照する。)

 

ロールボックスパレット(カゴ車)取り扱いを例とした使用場面別ルール11

(1)荷台の高さにある時、地面を背にして後退りしない。
(2)荷台の高さにある時、昇降坂上で作業できるスペースを確保する。
(3)荷台の高さにある時、昇降板は揺れやすいので注意する。
(4)荷台の高さにある時もしくは地面に設置している時、昇降板の傾きによる荷の動き出しに注意する。(荷が動き出したら無理に支えない。)
(5)荷台の高さにある時もしくは地面に設置している時、昇降板のストッパーを踏みながら運搬しない。
(6)荷台の高さにある時もしくは地面に設置している時、昇降板の先端部と地面の段差に注意する。
(7)昇降・展開・格納している時、作業者は原則として昇降板に乗ったまま移動しない。
(8)昇降・展開・格納している時、移動するときは昇降板と地面と荷台の中間で止めてステップとして昇り降りする。
(9)昇降・展開・格納している時、昇降板から荷がはみ出さないようにする。
(10)昇降・展開・格納している時、昇降板から少し離れた横に立ち、昇降板の周囲から目を離さない。
(11)昇降・展開・格納している時、動作中の昇降板には触らない、近寄らない。

以上を十分確認していただき、毎日の作業前、作業時に点検を行い、事故無く安全にパワーゲート付きトラックを活用してください。

 

 

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