
作動油の交換時期の目安は? 交換しないリスクや自分で交換する場合の注意点を解説
トラックや建設機械の油圧システムを作動させるうえで欠かせないのが「作動油」です。作動油は、単に機械を動かすだけでなく、さまざまな重要な役割を担っています。しかし、作動油は長期間使用すると劣化し、性能が低下します。
今回の『豆知識』では、作動油の役割から、交換時期の目安、交換を怠ることで起こるリスク、さらには自分で交換する際の注意点まで、詳しく解説します。
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目次

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作動油の主な役割
作動油は、油圧システムの中で多くの重要な役割を担っています。単なる油ではなく、機械の性能を維持するために不可欠な存在です。作動油の主な役割を紹介します。
冷却作用
油圧システムは、作動時にポンプやバルブ、配管内で摩擦熱を発生させます。作動油は、この熱を吸収し、油圧タンクや外部の冷却装置へと運ぶことで、システム全体の温度を適切に保ちます。そして金属製の部品同士の摩擦を抑えることによって発熱を防ぎます。
これらの冷却作用がなければ、部品の過熱が進み、早期の摩耗や損傷につながる可能性があります。
作動油は、システムを熱から守る重要な役割を果たしています。
潤滑作用
油圧システムは、多くの金属部品が高速で接触・摺動して動いています。作動油は、これらの部品間に油膜を形成し、潤滑作用を与えることによって摩擦や摩耗を最小限に抑えて、部品の損傷を防ぎます。
特にポンプやモーターなどの精密な部品は、作動油の潤滑作用によってスムーズに機能し、そればかりか動力伝達効率が向上して、長期間にわたって性能を維持することができます。
防さび作用
油圧システム内部の金属部品は、わずかな水分や空気によってさびが発生する可能性があります。作動油には、水分を吸収したり、金属表面に被膜を作ったりして、さびの発生を抑制する防さび剤が含まれています。
この防さび作用により、油圧システムの内部をさびから守り、機器の健全な状態を保ちます。
洗浄作用
油圧システムの内部では、作動油の劣化や摩耗によってどうしてもスラッジや金属粉などの汚れが発生します。作動油には、これらの汚れを吸収して、油圧フィルターまで運び、除去する洗浄作用があります。
この洗浄作用がなければ汚れが配管やバルブに詰まり、システムの正常な動作を妨げる可能性があります。
気密作用
油圧システムの油圧ポンプやシリンダー、モーターなどの内部には、わずかな隙間があります。作動油は、これらの隙間を埋めて密閉し、油圧力を逃がさない役割を果たします。
この気密作用がなければ、油圧力が適切に伝わらず、システム全体の出力が低下してしまい、期待通りの性能を発揮できなくなります。
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作動油が劣化する理由
作動油は使用し続けると時間とともに必ず劣化します。主な原因は、油圧システム内部で発生する熱です。高温にさらされることで、作動油は化学変化を起こし、油の分子が分解されて粘度が低下します。
また、空気中の水分が混入することで乳化し、性能がさらに低下します。さらに、金属粉やスラッジといった汚れが蓄積することも劣化の大きな原因です。
作動油の交換時期
作動油の交換時期は、トラックの種類や使用状況によって異なります。安全かつ効率的な運行を維持するためには、目安を把握し、適切な時期に交換することが大切です。
作動油の交換時期を紹介します。
トラックの種類ごとの目安
作動油はエンジンオイルとは違い、トラックの走行距離数やトラックの大きさは目安にはなりません。クレーンやテールゲートリフターなどの装備されている油圧機器の使用状況によって作動油の交換時期は変わってきます。
まずは、初回には使用開始後3カ月程度で交換を推奨されています。初回は新品の部品同士の擦れから金属カスが多く発生するからです。その後は1年に1度程度の交換が推奨されています。作動油交換時には同時にオイルフィルターも交換して、油圧装置の健全な状態を維持するようにしてください。
年数の目安
作動油は、使用状況や使用時間だけでなく、時間経過だけによっても劣化が進みます。一般的に、新車の場合は初めての交換から約3カ月でオイルフィルターとともの交換が推奨されています。それからは約1年ごと、中古車の場合にも1年ごとの交換が推奨されています。
車検時に作動油の交換を行うことが無駄をなくしての交換になるでしょう。たとえ走行距離が少なくても、作動油の性能は時間とともに徐々に劣化していくため、年数を目安として定期的な交換を行うことが重要です。
利用状況別の目安
油圧システムに大きな負荷がかかる作業や、過酷な環境下での使用が多い場合は、作動油の劣化が早まります。気温の高い夏場、特に近年の異常気象による暑い夏では気温変化によって作動油の異常から油圧装置のトラブルにつながる可能性があります。
特にダンプ車やユニック車のように、油圧を頻繁に使用する車両は、早めの交換が必要です。このような高温多湿な環境や、粉じんの多い場所での使用も作動油の劣化を早めるため、注意が必要です。

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作動油の交換や点検をしないリスク
作動油の交換や点検を怠ることは、車両に深刻なダメージを与える大きなリスクとなります。劣化した作動油は、その主要な役割である潤滑作用や冷却作用が低下するため、油圧システム内部の部品が摩擦によって過熱・摩耗し、最終的には焼き付きを起こす可能性があります。
焼き付きが発生すると、油圧ポンプやシリンダーといった高価な部品の交換が必要となり、修理費用が多額になります。また、油圧システム全体の出力が低下し、作業効率の悪化や燃費の悪化にもつながります。
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自分で作動油の交換をする場合の注意点
作動油の交換を自分で行う場合は、いくつかの重要な注意点を守る必要があります。まず、適正量を守ることが最も大切です。作動油を入れすぎると、ポンプに負荷がかかり、オイル漏れの原因となります。逆に、量が少なすぎると、油圧が低下してシステムが正常に作動しなくなります。
また、交換時には古い作動油を完全に抜き取ることが重要です。異なる種類の作動油を混ぜると化学反応を起こし、性能を著しく低下させる危険性があります。
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まとめ
作動油は、油圧システムの性能を維持するために不可欠な存在です。冷却、潤滑、防さび、洗浄、気密といった重要な役割を担っています。
しかし、使用環境や時間とともに劣化するため、トラックの種類や年数、利用状況に応じた適切な交換時期の目安を把握し、定期的に交換することが大切です。交換や点検を怠ると、油圧システムの性能低下や焼き付きといった重大な故障につながるリスクがあります。自分での交換も可能ですが、適正量を守るなど細心の注意が必要です。安全かつ効率的な作業や運行のためにも、作動油の適切な管理を心がけましょう。
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