パワーショベルって何? 油圧ショベルの構造・仕組みや種類を解説

建設現場で活躍する重機の中でも、掘削や整地、積込み作業に欠かせないのがパワーショベルです。大きなアームとバケットで土砂を力強く扱う姿を目にしたことのある方は少なくないでしょう。しかし、パワーショベルとは具体的にどんな機械なのか、その構造や仕組み、種類についてご存じない方は多いかもしれません。
今回の『豆知識』では、パワーショベルの正式名称である油圧ショベルの基本から、動作を支える油圧システム、アタッチメントの多様性、サイズや用途、必要な免許までを詳しく解説します。

 

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「パワーショベル」は油圧ショベルの商品名

パワーショベルは、小松製作所(コマツ)が製造する油圧ショベルの商品名です。日本を代表する建設機械メーカーの一つとして知られるコマツが、強力な掘削力をアピールするために名づけた呼称です。
現在では一般的に油圧ショベルの一種として認識されるようになっています。油圧ショベル自体の詳細な構造や仕組み、種類については後述しますが、パワーショベルがその一部であることを知っておいてください。

 

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油圧ショベルとは

油圧ショベルは、掘削や整地、積込み作業を行う建設機械の一種で、油圧システムにより強い力を発揮します。英語では「hydraulic excavator」や「digger」と呼ばれ、土砂を掘るバケットを備えたアームが特徴の重機の一種です。建設現場だけでなく、林業や鉱山、災害復旧でも活躍する万能機です。
アームは旋回するプラットフォームに搭載され、クローラーやタイヤで自走が可能です。バケットを他のアタッチメントに交換すれば、解体や選別作業でも活躍します。構造は上部旋回体、下部走行体、作業装置に大別され、油圧ポンプやシリンダーが動作を支えます。サイズは小型から超大型まであり、用途に応じて使い分けます。
仕組みや種類、仕様の詳細については後述します。油圧ショベルは建設業界の要として欠かせない存在です。

 

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油圧ショベルの構造

油圧ショベルの構造は、大きく3つの要素に分かれます。作業を行うアームやバケットを備えた「作業装置」、エンジンや運転席を搭載する「上部旋回体」、そして移動を担う「下部走行体」です。
これらが連動し、掘削や旋回、走行を実現します。特にアタッチメントを交換すれば作業の幅が広がる点は特徴であり、以下では、各部の役割を詳しく解説します。

 

・上部旋回体

上部旋回体は、油圧ショベルの「頭脳」と「心臓」部分と言えます。ディーゼルエンジン、油圧ポンプ、制御バルブが搭載され、動力を生み出します。運転席もここにあります。
旋回モーターにより360度回転が可能で、狭い現場でも柔軟に作業でき、カウンターウェイトでバランスを保ち、安定性を確保しています。

 

・下部走行体

下部走行体は、油圧ショベルの「足」であり、移動を担う部分です。通常、クローラー(キャタピラー)と呼ばれる無限軌道を採用し、不整地でも安定走行が可能です。油圧モーターで駆動し、左右独立制御で旋回やスピンターンもできます。
一部機種はゴムタイヤのホイール式で、舗装路の移動が可能です。

 

・アタッチメント

油圧ショベルの作業の幅を広げるのがアタッチメントです。標準装備のバケットは土砂の掘削や積込みに使用されますが、交換することで解体、選別、林業作業にも対応可能です。
特にバケットには多様な種類があり、用途に応じて選べます。例えば、ふるいバケットは土砂をふるい分け、細かいゴミなどを選別し、法面バケットは斜面の整形に特化し、滑らかな仕上げを実現します。他にも破砕用や掴み用アタッチメントがあります。
以下にバケットの代表的な種類をまとめました。

 

バケット種類 特徴
標準バケット 一般的な掘削・積込みに使用、汎用性が高い
ふるいバケット 土砂をふるい分け、細かい石やゴミを選別
法面バケット 斜面の整形に特化、滑らかな仕上げが可能
スケルトンバケット 大きな岩や廃材を選別、細かい土を落とせる

 

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油圧ショベルの仕組み

油圧ショベルの動作は、油圧システムにより実現されます。ディーゼルエンジンが油圧ポンプを駆動し、加圧された作動油を制御バルブに送ります。バルブはレバー操作に応じて油を分配し、油圧シリンダーやモーターを動かします。これにより、ブーム、アーム、バケットの掘削や旋回、走行がスムーズに行われます。
油圧は小さな力で大きな力を生み出す「テコの原理」を活用し、効率的な作業を可能にしています。近年は電子制御を導入し、燃費や操作性を向上させています。ポンプの吐出流量を調整する制御方法には、ポンプ流量制御とポンプ馬力制御の2種類があり、作業条件や負荷に応じて最適化しています。
以下に各制御方法を詳しく解説します。

 

・ポンプ流動制御

ポンプ流量制御は、油圧ポンプの吐出流量を低減し、無駄な作動油の消費を抑える仕組みです。作業がない時や油圧がリリーフ状態(圧力逃がし)にある場合、ポンプの流量を自動調整します。これにより、エンジンの負荷が軽減され、燃費が向上します。特に軽作業や待機時、狭い現場での微妙な操作に効果的です。
また、電子制御センサーがレバー操作を検知し、必要な油量だけを供給します。省エネ性能を高め、環境負荷を低減し、現在の油圧ショベルでは標準的な機能であり、操作の快適性も向上させています。

 

・ポンプ馬力制御

ポンプ馬力制御は、エンジンの出力を複数の油圧ポンプに効率的に配分する仕組みです。2つ以上の可変容量ポンプを1台のエンジンで駆動する場合、作業負荷に応じて各ポンプの馬力を最適化します。
重い掘削作業ではブームやアームに多くの油を供給し、軽作業では走行や旋回に優先配分します。電子制御により、エンジンの最大出力を超えないよう調整し、効率とパワーを両立します。過負荷によるエンジン停止を防ぎ、作業の安定性を保ちます。

 

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油圧ショベルのサイズと仕様

油圧ショベルは、作業現場の規模や目的に応じて多様なサイズと仕様が展開されています。小型から超大型まで、運転質量やバケット容量で分類されます。サイズは作業スペースやパワーのニーズで選ばれ、仕様は旋回性能やアタッチメントでカスタマイズ可能です。
以下で詳しく解説します。

 

・サイズ

油圧ショベルのサイズは、運転質量6トン未満のミニショベルから100トン超の超大型機まで幅広いです。小型(1~6t)は小回りが利き、狭い住宅地や農地での掘削に向き、移動や輸送も容易で、燃費も良いです。中型(7~15t)は汎用性が高く、土木工事で活躍します。大型(16t以上)は鉱山や大規模建設現場で、強力な掘削力と大量の土砂処理能力を発揮します。
用途に応じたサイズ選びが作業効率を左右します。

 

・仕様

油圧ショベルには、標準機に加え、旋回半径を抑えた後方小旋回機や後方超小旋回機があります。これらによって狭い現場で安全に作業ができます。
アタッチメントを交換すれば、分割ラジコン仕様機(遠隔操作)やトンネル仕様機(低背設計)など特化型に変更も可能です。こうした仕様は、作業環境や目的に応じた柔軟性のある作業能力を提供してくれます。

 

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パワーショベル以外の油圧ショベルの種類

油圧ショベルは、用途や構造によりさまざまな呼称で呼ばれます。パワーショベルが小松製作所の商品名であるように、ショベルカー、バックホウ、ユンボなどの呼称を持ちます。これらは同じ油圧ショベルを指しますが、用途や歴史的背景で呼び方が異なります。

 

・ショベルカー

ショベルカーは、油圧ショベルの一般的な通称で、特にメディアや一般市民に広く使われます。建設現場で土砂を掘る姿から、親しみやすい呼称として定着した経緯があります。
日本建設機械工業会では「油圧ショベル」を統一名称としますが、報道や警察では商標を避け「ショベルカー」と呼ばれることが多いです。また、子供向け絵本や玩具でも「ショベルカー」として親しまれ、建設機械の代名詞的存在です。
バケットが進行方向を向くローディングショベルタイプもあり、土砂の移動や地ならしに適しています。構造や機能は油圧ショベルと同一で、アタッチメント交換による多用途性が特徴です。

 

・バックホウ

バックホウは油圧ショベルの一種で、バケットが運転席側を向くタイプを指します。バケットを手前に引き寄せる動作で、地表面より下の掘削に強いです。土木工事や基礎工事で広く使われ、掘削力と安定性を特徴とします。行政や国土交通省では「バックホウ」が公式用語です。
バケットの向きがパワーショベル(進行方向)と逆である点が大きな違いです。クローラー式が主流ですが、ホイール式もあり、用途に応じて選ばれます。アタッチメント交換で解体や選別作業にも対応可能です。
バックホウは、油圧ショベルの標準的な形態として建設現場で欠かせない存在です。

 

・ユンボ

ユンボは、油圧ショベルの通称で、フランスのシカム社(現ユンボ社)が製造した油圧ショベルの商品名に由来します。日本では1960年代に普及し、建設現場で親しまれ、現在は「レンタルのニッケン」が「ユンボ」を商標登録しています。
構造や機能は油圧ショベルと同一で、掘削や積込みに使用されます。バックホウタイプが一般的ですが、用途に応じてアタッチメントを交換可能です。小型から大型までサイズがあり、狭い現場でも大規模工事でも対応できます。ユンボは、親しみやすい呼称として業界内で根強い人気を持ちます。

 

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油圧ショベルの用途

油圧ショベルは、建設現場や林業、災害復旧まで、多様な役割を果たします。
主な用途は掘削、積込み、破砕・選別、整地・法面整備の4つで、アタッチメントの交換により作業の幅は広がります。土木工事から廃棄物処理まで、さまざまなシーンで活躍します。

 

・掘削

バケットで土砂や岩石を掘り、基礎工事や道路建設に欠かせない掘削工事です。地表面より下を効率的に掘るバックホウが主流です。深い掘削も可能で、土木や農作業で活躍します。

 

・積み込み

掘削した土砂をダンプカーやトラックに積み込む作業も油圧ショベルの得意分野です。バケットで土をすくい、正確に積み込む一連の掘削・積込み作業を1台でこなす効率性が特徴です。

 

・破砕・選別

アタッチメントをブレーカーやグラップルに交換すれば、解体作業での破砕や廃棄物の選別が可能です。ビル解体や産業廃棄物処理で活躍します。ふるいバケットで素材を分ける作業も効率的です。

 

・整地・法面整備

排土板(ブレード)を装備した油圧ショベルは、整地や法面(斜面)整備に使用されます。法面バケットで滑らかな斜面を整形し、道路や河川工事で美しく仕上げます。

 

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油圧ショベルの運転に必要な免許

油圧ショベルの運転に特別な免許は不要ですが、労働安全衛生法により、機体質量3t以上の場合は「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用および掘削用)運転技能講習」の修了が必要です。
この講習は、安全に重機を操作するための知識と技術を習得するもので、事故防止を目的としています。受講対象者は運転経験や保有資格により講習時間が異なります。
未経験者は学科13時間・実技25時間の計38時間、普通自動車免許保有者は学科13時間・実技23時間、小型車両系建設機械の特別教育修了者は学科13時間・実技5時間です。講習では、構造や操作法、安全管理を学び、実技で掘削や旋回の技術を習得します。
修了者は3t以上の油圧ショベルを操作可能となり、建設現場等で活躍できます。以下に受講対象者別の講習時間をまとめました。

 

受講対象者 学科時間 実技時間 合計時間
未経験者 13時間 25時間 38時間
普通自動車免許保有者 13時間 23時間 36時間
小型車両系建設機械特別教育修了者 13時間 5時間 18時間

 

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まとめ

パワーショベルは小松製作所の油圧ショベルの商品名であり、建設現場で欠かせない重機です。油圧ショベルは、油圧システムで動くアームとバケットを備え、掘削、積込み、破砕、整地など多用途に活躍します。
上部旋回体、下部走行体、アタッチメントで構成され、ポンプ流量制御や馬力制御で効率的な動作を実現します。サイズは小型から超大型まで、仕様も小旋回機や特化型があります。ショベルカー、バックホウ、ユンボといった呼称も用途や歴史で異なります。
3t以上の操作には運転技能講習が必要です。油圧ショベルは、建設業界の要として、この先も世界のインフラを支えます。
年間13,000台以上の買取実績を持つトラックファイブは、皆さまのご不要になったトラックや重機の高価買取に役立たせていただきます。

そのタイミングがやってきた時には、ぜひ、お声がけください。

 

トラックファイブは『豆知識』でこれからもさまざまな情報をお届けしていきます。

 

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